ビットコインへの巨額の投資で知られるマイクロストラテジーの創業者でCEOのマイケル・セイラーは、提出書類によると、2024年の年初から同社の3億6200万ドル(約540億円)相当の株を売却した。米国で最も人気の暗号資産取引所であるコインベースの共同創業者、ブライアン・アームストロングとフレッド・アーサムも、昨年11月から7月下旬までにそれぞれ2億1600万ドル(約322億円)相当と2億7000万ドル(約403億円)相当の同社株を売却していた。
これらの売却は、ビットコインを含む暗号資産の価格の上昇と同時に行われた。ビットコインの価格は、7月末に1年前の2倍以上の7万ドル近くに上昇していた。全ての暗号資産の時価総額の合計は、CoinGeckoのデータによると約2兆6000億ドル(約388兆円)で、1年前の1兆1000億ドル(約164兆円)の2倍以上に上昇している。
コインベースおよびアームストロングの広報担当者はフォーブスからのコメント要請を拒否し、アーサムとセイラーもコメントの求めに返信しなかった。
1990年代にマイクロストラテジーを創業したセイラーは、2024年の最初の4カ月で39万株を売却した。彼は、4月末に期限が切れたオプション権を行使して、1株あたり121ドルでこれらの株式を取得し、平均価格1147ドルで売却した。セイラーは現在も、同社の11%に相当する200万株を保有している。7月29日の終値が1684ドルだったマイクロストラテジーの株価は、過去12カ月で300%近く上昇している。
コインベースCEOのアームストロングは、同社の最大の個人株主であり、15%を保有している。彼が、昨年11月以降に売却した110万株は、同社の株式の4%未満だ。アームストロングは、2022年10月に一部の株式を「科学研究」のための資金調達とスタートアップへの投資のために売却する計画を発表していた。
投資会社パラダイムのゼネラルパートナーを務めるコインベースの取締役のアーサムも、コインベースの4%の株式を保持している。29日の終値が234ドルだったコインベース株は、年初から40%以上上昇し、2022年末からはほぼ600%の上昇を見せている。アームストロングとアーサムは、通常の取引に加えて自動取引を通じた売却を行っており、昨年11月に月に数回の売却を開始した。