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暗号資産

2024.08.02 12:00

暗号資産関連のビリオネアたちが「1200億円相当」の株式を売却

マイクロストラテジーの創業者でCEOのマイケル・セイラー(Photo by Jason Koerner/Getty Images for Bitcoin Magazine)

米ナスダックに上場する暗号資産取引所のコインベース・グローバルとテクノロジー企業のマイクロストラテジーの株式から利益を得ているビリオネアたちが、過去9カ月間に合計約8億5000万ドル(約1274億円)相当の株式を売却したことが判明した。

ビットコインへの巨額の投資で知られるマイクロストラテジーの創業者でCEOのマイケル・セイラーは、提出書類によると、2024年の年初から同社の3億6200万ドル(約540億円)相当の株を売却した。米国で最も人気の暗号資産取引所であるコインベースの共同創業者、ブライアン・アームストロングとフレッド・アーサムも、昨年11月から7月下旬までにそれぞれ2億1600万ドル(約322億円)相当と2億7000万ドル(約403億円)相当の同社株を売却していた。

これらの売却は、ビットコインを含む暗号資産の価格の上昇と同時に行われた。ビットコインの価格は、7月末に1年前の2倍以上の7万ドル近くに上昇していた。全ての暗号資産の時価総額の合計は、CoinGeckoのデータによると約2兆6000億ドル(約388兆円)で、1年前の1兆1000億ドル(約164兆円)の2倍以上に上昇している。

コインベースおよびアームストロングの広報担当者はフォーブスからのコメント要請を拒否し、アーサムとセイラーもコメントの求めに返信しなかった。

1990年代にマイクロストラテジーを創業したセイラーは、2024年の最初の4カ月で39万株を売却した。彼は、4月末に期限が切れたオプション権を行使して、1株あたり121ドルでこれらの株式を取得し、平均価格1147ドルで売却した。セイラーは現在も、同社の11%に相当する200万株を保有している。7月29日の終値が1684ドルだったマイクロストラテジーの株価は、過去12カ月で300%近く上昇している。

コインベースCEOのアームストロングは、同社の最大の個人株主であり、15%を保有している。彼が、昨年11月以降に売却した110万株は、同社の株式の4%未満だ。アームストロングは、2022年10月に一部の株式を「科学研究」のための資金調達とスタートアップへの投資のために売却する計画を発表していた。

投資会社パラダイムのゼネラルパートナーを務めるコインベースの取締役のアーサムも、コインベースの4%の株式を保持している。29日の終値が234ドルだったコインベース株は、年初から40%以上上昇し、2022年末からはほぼ600%の上昇を見せている。アームストロングとアーサムは、通常の取引に加えて自動取引を通じた売却を行っており、昨年11月に月に数回の売却を開始した。

最大のビットコイン保有者の一つ

マイクロストラテジーの今年第1四半期の収益は1億1500万ドル(約172億円)で、前年同期からわずかに減少している。しかし、同社は最新の報告書によると、21万4278ビットコイン(約150億ドル相当)を保有しており、これにより同社は最大のビットコイン保有者の一つとなっている。コインベースの2024年第1四半期の収益は16億4000万ドル(約2453億円)で、前年同期の2倍以上となっている。
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編集=上田裕資

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