Xboxハード売上、さらに42%減 それでもマイクロソフトは問題視せず

マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)はXboxハードの売上減少について触れた際、Xboxのコンテンツ「パイプライン」はこれまでになく強化されていると主張。だが同時に、こうしたコンテンツをスマートフォンやクラウド、そして最近Xboxストリーミングサービスに対応したアマゾンの「Fire TV」にも配信していく意向を示した。ただ、コアなXboxタイトルを遊びたいがXboxのゲーム機を所有したくないプレイヤーがそれほど多く存在するかは疑問だ。また、Fire TVやスマートフォンのようなストリーミングデバイスのゲーム目的での利用は、今後もニッチなままとなる可能性がある。よくても、新規ではなく既存の会員によって利用されるだけなのではないだろうか。

マイクロソフトのエイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、ハードの売り上げ減少が大きな問題ではないことを、いかにも企業役員らしい言葉で説明している。フッドは「真の目標は、幅広いコンテンツをより多くの場所でより多くのユーザーに提供すること」と述べ、トランザクションが多く長期的な価値が非常に高いIPを所有するサブスクリプションビジネスを構築することが重要だと説明。「私たちはGame Passの進歩に勇気づけられている」と語った。

こうしたPR的な言葉はさておいたとしても、マイクロソフトのゲーム部門が利益を上げていることは事実だ。この業績はアクティビジョン・ブリザード買収によるものなので「数に入らない」と考える人もいるが、そうは言えない。マイクロソフトがアクティビジョンを買収したのは、まさにゲーム部門で継続的な収入源を得るためだ。その目的通りアクティビジョンは利益を上げ、他のエリアでの失速分を相殺している。

マイクロソフトは、現世代のゲーム機を「刷新」する予定であり、次世代ハードの開発も続ける意向を示している。しかし、Xboxゲーム機の現状については、たとえ注目度の高い新作ソフトが出たとしても、売り上げの減少傾向を覆すとは思えない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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