2015年に設立されたゴースト・ロボティクスは、フィラデルフィアを拠点とするペンシルベニア大学発のスタートアップで、防衛および企業向けに提供する犬型の四足歩行ロボットを開発している。同社のロボットは、砂地や岩山などのあらゆる地形で作業を行うことが可能で、軍事偵察や災害救援などのタスクに利用されている。
ゴースト・ロボティクスは、オーストラリアやドイツ、イスラエル、シンガポール、韓国、イギリス、アメリカなどの国の軍や政府機関で、同社の製品が利用されていると述べている。
「LIGネクスワンのこの投資は、軍事分野での無人化やデジタル化、自動化のテクノロジーに対する関心が高まる中で、重要な転換点になる」と、新韓証券のアナリスト、イ・ドンホンは昨年12月に述べていた。
LIGネクスワンの親会社であるLIGグループは、1999年に財閥大手のLGからスピンオフした企業で、LG会長のク・グァンモの遠い親戚にあたるク・ボンサンが会長を務めている。
世界で最も速く高齢化が進む韓国は、労働力不足の問題に直面し、ロボティクス分野に進出する企業が相次いでいる。サムスン電子は昨年、韓国のロボティクス企業、レインボーロボティクス株の約15%を90億ウォン(約10億円)で取得した。現代自動車グループも、2021年にソフトバンクグループから米ボストン・ダイナミクス株の80%を約8億8000万ドル(約1344億円)で取得した。
四足歩行ロボットで知られるボストン・ダイナミクスは、ゴースト・ロボティクスに対して特許侵害の訴訟を起こしている。ゴースト・ロボティクスは、この法的措置を「妨害的で根拠のないもの」とし、競合他社の参入を阻止するための試みだと主張している。
(forbes.com 原文)