しかし、どのスイカも謎めいている。縞模様の緑色の皮の下に、何が隠れているのだろうか? 熟していて甘いだろうか? それとも、汁気がなく味もないのだろうか?
そこで、スイカを研究する科学者2人が、「完璧なスイカ」を選ぶ秘訣を教えてくれた。
スイカ選びは、手の込んだ推理ゲームに似ている。手に持って重さを感じ、叩いてみて、念入りに検査し、希望を託す。お金を払ってスイカを家に持ち帰り、切ってみるまで、答えはわからない。期待を裏切らないスイカを見つけるための、科学者お墨付きのヒントをご紹介しよう。
ペネロピ・パーキンス=ヴィージーはノースカロライナ州立大学の科学者で、園芸学を専門にしている。同氏は、スイカが健康にもたらす効果を調査しており、合成日焼け止めの代替品として、スイカをベースにした日焼け止めの実験をしたこともある。
パーキンス=ヴィージーは、畑で収穫するか、店で選ぶかによって、異なる方法を用いているという。畑では(これは家庭菜園にも言えることだが)、ツルと葉のチェックから始める。
「スイカの実から一番近いツルが、できれば3本枯れているのがいい」と同氏は言う。「その他、微妙な違いで熟度を見分けるなら、果実の表面の光沢の変化(明るいものではなく、くすんだものであるべき)と、スイカの果皮の縞模様に続く、わずかに盛り上がった筋の出現が目印になる」
パーキンス=ヴィージーは、苗を植えてからの日数を数えている。ノースカロライナ州の収穫最適期は、通常60~70日。家庭菜園をする人は、種のパッケージに記載されている、成熟までの日数を確認するといい。成熟日数は、スイカの種類によっても異なる。
市場でスイカを買うときは、頼りになる情報が少ない。「店頭ではツルを確認できないが、私はまず、地面に触れていた部分を見る」と、パーキンス=ヴィージーは言う。「果実の裏側、地面やビニールマルチと接触していた部分が、黄色いスポットになっているところだ。ここが濃い黄色になっているのがいい」
大きさの割に重く感じるスイカは、水分が多いことを示しているので、そういうものを探そう。