シェイカー・コウシクは、サウスカロライナ州チャールストンにあるU.S. Vegetable Laboratory(米国野菜研究所)で植物病理学を研究する科学者だ。スイカチームの一員として、病害、耐病性、栽培法を研究している。コウシクは、畑でスイカのツルや葉をチェックするやり方についてはパーキンス=ヴィージーに同意する。同氏はさらに、スイカの下の部分が黄色くなっているかどうかも確認する。
「また、スイカを叩いてみて、少し金属的な音がしたら熟している証拠だ」とコウシクは言う。このアドバイスは、店で売られているスイカにも当てはまる。「生産者は通常、スイカが畑で熟してから収穫することを知っておくと役に立つ。私は主に下が黄色いスイカを探し、叩いて金属的な音がするかを聞く」
スイカはおいしいだけでなく、魅力的な果物であり、科学者たちはいまだにスイカについて新しいことを学び続けている。例えば、いつの日か、コヨーテにヒントを得た熟度検知システムができるかもしれない。
「オクラホマの研究拠点で見つけた驚くべき事実の一つに、コヨーテはスイカが熟す匂いを(通常は収穫の一週間前に)嗅ぎ分けられるということがある。私はいつも、コヨーテがどんな化合物の匂いを嗅ぎ分けているのかを解明し、果物が食べごろかどうかを知らせる簡単なスマートフォンアプリを開発したいと思っていた」とパーキンス=ヴィージーは言う。
コウシクは、あまり知られていない事実を教えてくれた。スイカの原産地はアフリカの砂漠地帯で、キュウリやスクワッシュ(食用カボチャ類)、パンプキン(ハロウィーンの時に出回るオレンジ色の観賞用カボチャ)と同じ仲間だという。
すべてのアドバイスに従ったのに、スイカ選びに失敗することはあるかもしれないが、自分を責めてはいけない。失敗は誰にでも起こり得ることだ。「私は何度も、スイカの熟し具合の判断を間違えてきた」とパーキンス=ヴィージーも話す。
科学的知識は助けにはなるが、スイカに関しては、常に偶然の要素があるようだ。
(forbes.com 原文)