2型糖尿病患者でセマグルチドを使用している喫煙者は、他の糖尿病薬を使用している患者よりも、タバコ依存症に関連する医療ケアを必要とする可能性が低いことが、『Annals of Internal Medicine』(内科学年報)に掲載された査読付き研究で明らかになった。
オハイオ州のケース・ウェスタン・リザーブ大学とNIDA(米国立薬物乱用研究所)の研究者らは、2017年後半から2023年初頭にかけてこれらの薬を使い始めた約22万3000人の米国の電子健康記録データを分析し、セマグルチドのタバコ依存症への影響を他の7種類の糖尿病薬と比較調査した。
その結果、セマグルチドは、タバコ依存症(TUD、Tobacco Use Disorder)に関連する医療受診のリスクを「有意に低下」させることが示された。
インスリン、メトホルミンさらにはセマグルチドと同じGLP-1薬クラスの他の薬を使用している患者と比較し、年齢、性別、その他の健康状態などの要因を考慮する中で、オゼンピックを使用している患者はTUDと診断される可能性が低く、禁煙カウンセリングを受けたり、禁煙を助ける薬を処方されたりする可能性も低かった。
この結果は、セマグルチドを服用している人々が禁煙に成功した確率が高いことを決定的に示すものではないが(例えば、セマグルチド使用者は医療ケアや禁煙の助けを求める可能性が低かった可能性がある)、研究者らは、TUDおよび関連する健康問題に対するケアの減少が、セマグルチド使用者がより成功的に禁煙したことを示唆していると述べている。