健康

2024.07.31 15:00

「健康にいい食事」が危険になり得る2つの理由

2)社会的孤立を招く可能性

2020年の研究で、食事制限は孤独の予測因子であることが明らかになった。クリーンイーティングの原則を厳格に守ろうとすると、「クリーンでない」とみなされる食べ物が出される社交の場を避けるようになる可能性がある。

そのような食べ物を回避することで、家族とのディナー、祝い事、友人との外出など、食事が人々との交流の中心的要素となるような、重要で有意義な社会的集まりに参加する機会を逃すことになりかねない。

「患者が、社会的交流、食の喜びや楽しみを放棄しているなら、それは問題だ。食事は、社会生活や、人と人とのつながりの一部だ。食品に含まれる成分に意識を向けすぎると、食べるという、真に人間的で生き生きとした、喜びを伴う体験を奪われてしまう」とオリバー=パイアット博士は言う。

社会として、我々の健康を維持するためには、マインドフルな食事習慣を推進することが大切だ。それは、自然な空腹感や満腹感とつながることや、食を楽しむことに焦点を当てた食事習慣であり、罪悪感や恥の意識、制限といった姿勢とは真逆のものだ。

我々は、すべての食品群を含むバランスの取れた栄養摂取を優先させ、適度な量を守りさえすれば、すべての食品が健康的な食事の範疇に収まることを認識しなければならない。厳格で、しばしば非現実的でさえあるクリーンイーティングのトレンドから脱却することで、すべての人が食べ物に対して、ひいては自分自身に対して、より思いやりと包摂性のある関係を築くことができるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=高橋朋子/ガリレオ

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