みずがめ座δ南流星群のピークは比較的、幅があるため、正確な日を決めるのは難しいが、American Meteor Society(米国流星学会)によると7月29~30日頃にピークを迎えるという。真夜中頃に空を見上げると、1時間に10個程度の流れ星が見られるかもしれない。
この流星群は8月21日頃まで活動しているが、流れ星の数はピーク時から徐々に減っていく。北半球、南半球どちらからでも見える。
2つのピーク
7月30日から31日にかけては、やぎ座α流星群もピークを迎える。流れ星の数は多くないが、火球と呼ばれる明るくて長続きする流れ星が多い傾向にある。この流星群も南北どちらの半球からでも見える。これらの流星群は、晴れた暗い空の下で天体観測や天文学をしていれば、必ず気づくことができる重要なイベントだ。
もう1つ、流れ星が見える可能性があるのはペルセウス座流星群で、ピークは8月12日頃となるが、目にすることになる流れ星のいくつかはペルセウス座流星群からのものかもしれない。この流星群は北半球の方がずっと見やすい。
放射点
どの流れ星がどこから来たのかは、頭の中で巻き戻してみればわかる。流れ星が空を横切る時、飛んでくる方向を見てみよう。夜空のどの領域から飛んできたかを逆算すれば、出発点がわかる。ペルセウス座流星群の場合は、日没後の北東に昇るペルセウス座の方向だ。やぎ座α流星群なら、南の空のやぎ座から。みずがめ座δ南流星群なら、南の空のみずがめ座の方向からやってくる(いずれも北半球から見る時の方角)。
流れ星の正確な出発点を「放射点」と呼ぶ。星座の名前がついているからといって、各々の流星群は、遠くの位置する星座を構成する星々からやってくるわけではない。流れ星は、太陽系の中に彗星が残していったちりやデブリの集まりからやってくる。
下弦の月
月は7月28日に下弦を迎え、真夜中の東の空に昇り、半分輝いているのでかなり明るい。このため、流れ星を見るのに最適なのは月の出の前後1時間の空が暗い時だ。月が昇ってからは、月を背にして周辺視野に入らないようにすること。みずがめ座δ南流星群の母天体は96P/マックホルツ彗星、やぎ座α流星群はニート彗星(169P)が、ペルセウス座流星群はスイフト・タットル彗星がそれぞれ母天体だ。
(forbes.com 原文)