トランプは、27日の同カンファレンスの演説で、「戦略的な国家ビットコイン備蓄」の立ち上げを約束し、ビットコインの時価総額が将来的に金の時価総額を上回る可能性があると予測した、
「私が当選した場合、合衆国政府の方針として、現在政府が保有または今後取得するすべてのビットコインを100%保有し続けることを宣言する。100%保有する。うまくいくことを願っている」と、トランプは語った。彼はまた、「これは事実上、国家戦略的ビットコイン準備金の中核となるだろう」と述べた。
トランプが、このカンファレンスでビットコインの戦略備蓄を発表するという噂は20日頃から浮上し、アナリストはこれを米国の金や石油の備蓄と比較していた。米国は現在、約21万2000ビットコインを押収しており、その価値は約150億ドル(約2兆3000億円)とされている。これに対し、金の備蓄は約6000億ドル(約92兆円)相当だ。
「ビットコインの価値は、もうすぐ銀の時価総額を超えるだろう。また、おそらく金をも超えるだろう。現在の状況に基づくなら、非常に現実的な可能性だ」とトランプは語った。
トランプに続いて、カンファレンスに登壇したワイオミング州の共和党上院議員のシンシア・ルミスは、米国財務省に700億ドル(約10兆7000億円)相当の100万ビットコインを5年間で購入させる法案を発表した。
彼女は、この発表に先立ち行われたニュースサイトのThe Blockによるインタビューで、「米国が直面している債務と赤字の問題を解決する上で、ビットコインが絶対的なゲームチェンジャーになり得ることが分かっている」と述べていた。
イーロン・マスクは、米ドルが「崩壊」に向かっており、膨れ上がる35兆ドル(約5363兆円)の債務が米国を破産させる可能性があると23日に警告したが、バンク・オブ・アメリカのアナリストは3月に、米国の債務残高が100日ごとに1兆ドル増加することが、ビットコイン価格の高騰を後押しすると述べていた。
上場企業としては世界最大のビットコイン保有量を誇る米データ分析ソフト企業、マイクロストラテジーの創業者のマイケル・セイラーは、今回のトランプの演説に先立ち、ビットコインの価格が2045年までに4900万ドルに急騰し、時価総額が100兆ドルになると予測していた。
「ビットコイン価格は、弱気の予測で300万ドル、強気の予測で4900万ドルになる可能性がある」とセイラーは述べていた。「ビットコインは不滅で、不変で、無形であり、我々の経済的ジレンマに対する解決策になる」と彼は語った。
(forbes.com 原文)