調査会社カウンターポイント・リサーチによると、今年の第1四半期の世界のフォルダブル端末の出荷量は、前年同期から49%増加し、過去6年間で最高の成長率を記録した。この成長は主にファーウェイ、Honor(オナー)、モトローラの3社によって牽引されたと報告されている。これを踏まえるとアップルがこの市場に参入する時期がきたといえるかもしれない。 フォルダブル端末には縦開きと横開きの2タイプあるが、ニュースサイトThe Informationによれば、折りたたみ式のiPhoneは、サムスンのGalaxy Z Flip6と同様な縦開きの端末で、半分に折りたたんで携帯できる「フリップフォン」と呼ばれるものになるようだ。
筆者個人としては、横開きのタブレットとしても使える端末よりも、ポケットに収まる縦開きのコンパクトな端末のほうが好みだ。なぜなら、ほとんどのタブレットはほぼ正方形の画面になり、映画を見る際には特に不便になるからだ。
アップルは、フリップ型とタブレット型の両方をテストしたが、よりコンパクトなフリップ型を選んだ模様だ。同社は、画面の折り目を完全になくすことに取り組んでいると報じられているが、これまでのところどのメーカーも成功していない。しかし、見た目はアップルにとって重要なポイントだ。
また、アップルのフォルダブル端末は、折りたたんだ状態で通常のiPhoneよりも厚くならないという。この端末は、市場に出ている他のフォルダブル端末よりもはるかに薄いものになりそうだ。
さらに、iPhoneの背面にあるアップルのロゴをどのように表示するのかも課題になりそうだ。「エンジニアは、おそらくアップルのロゴの位置を変更する必要があるが、ヒンジの下に移動させて、どちらの面を見てもブランドを確認できるようにするだろう」とニュースサイトAndroid Authorityの記者は述べている。
The Informationのレポートによると、アップルはこの端末にすでにコードネームがつけられており、同社のフォルダブル端末の開発が進んでいることは確かだという。また、アップルがサムスンと協力して折りたたみ式の画面を製作しているという報告もある。
発売時期に関してThe Informationは、2026年と報じているが筆者は懐疑的だ。アップルは、製品に時間をかけることを好むため、2026年は早すぎる気がする。また同社のフォルダブル端末は、2027年以降になるとの見方もある。その主な理由としては、折り目の問題の処理に時間がかかることが挙げられている。アップルはまた、ディスプレイの耐久性にも懸念を抱いている模様だ。
もちろん、他にも多くの疑問がある。この端末の名前はどういったものになるのか? 価格はどの程度か? アップルは、フォルダブル端末が本当に必要だと消費者をどう説得するのか? 新たな情報が入り次第お伝えしたい。
(forbes.com 原文)