欧州

2024.07.29 09:30

ロシア機甲部隊が東部正面で2日連続の猛攻 跳ね返すウクライナ精鋭旅団の「鉄壁」

ただし、攻撃側にとって非常に厳しい戦いになるとも予想されていた。「このエリアは防御構造物や地理的条件が(ウクライナ側に)比較的有利なので、ロシア軍が急速に前進するとはみていない」(フロンテリジェンス・インサイト)

ロシア軍が複数の正面で攻撃を続け、戦闘力を分散させていることも不利に働く可能性があるとみられていた。「ロシア軍は複数の正面で同時に前進を図っているので、戦力不足が原因で目標の達成に苦労するかもしれない」(同)

しかし、ロシア軍の指揮官たちはどうにかしてクラヒウカとクラホベという双子の戦果を手に入れたい。攻撃が何度も失敗することはおそらく当のロシア軍が一番よくわかっている。それでも攻撃を続けるのは、何十回もの攻撃のうち運よく1回でも成功すれば、突破口を切り開いて、そこからウクライナ側の防御を少しずつ掘り崩し、前進を遂げることができるからだ。

これはまさに、アウジーウカ北西のプロフレス正面で最近起こったことだ。ロシア軍の指揮官たちはクラヒウカの東でも同じことを望んでいるに違いない。フロンテリジェンス・インサイトも「もっとゆっくりとしたペースの、少しずつの前進はなお可能だ」と警鐘を鳴らしていた。

ロシア軍が24日に第79旅団の陣地に対して行った攻撃は失敗し、大きな損害を出した。25日の攻撃もそうだった。しかし、次の攻撃は成功するかもしれない。ロシア軍がそれに賭けて攻撃を続ける構えなのは明らかだ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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