2. ライバルは創造性と革新性を刺激する
仕事上のライバルがいると、何かと相手を上回る方法をひねり出そうとして、単独では思いつきもしなかっただろう斬新なアプローチやアイデアを探求するようになる。この競争心は創造性に火をつけ、価値を生むイノベーションを通じてチームに貢献する結果をもたらす。2019年に発表された研究結果では、ビジネスにおいてはライバル意識と競争がイノベーションと業績アップの主な原動力となることが浮き彫りになった。個人や組織はライバル意識と競争に背中を押されるかたちで創造的に思考し、懸命に働き、より良いソリューションを求め続けて、市場の一歩先を行こうとする。
ライバル関係がどのようにイノベーションを促進するかをまとめると、次のようになる。
• 新しいアイデアを促進する
ライバル関係に突き動かされた個人は、革新的なソリューションやアイデアを開発し、これが新しい方法やプロセス、製品の誕生につながる。この競争は、創造性、斬新なアプローチ、業績向上に拍車をかける。
• 停滞を回避する
市場を支配する企業は、新しい価値基準もたらす競合他社の排除を試み、イノベーションを阻害しかねない。職場においても同様に、競争の欠如はイノベーションへの意欲を減退させるおそれがある。ライバル関係が存在することで全員の意欲が保たれ、ダイナミックな環境が促進される。
• 建設的な競争を育む
健全で建設的な競争は、職場にとって有益だ。ライバル同士が汚い手を使ったり自己満足に浸ったりすることなく、より優れたパフォーマンスを発揮することで相手を上回ろうと互いに頑張るほど、より意欲的で革新的な労働力が生まれる。
