経営・戦略

2024.08.26 10:50

「インパクト」の一歩先へ。まだ名前のない挑戦の肯定:河合将樹

河合将樹(29)|UNERI代表取締役CEO

8月23日発売のForbesJAPAN10月号では、次世代を担う「30才未満の30人」を選出する「30 UNDER 30」を発表した。本記事では、30人の受賞者のなかから、UNERI代表取締役の河合将樹を紹介する。


「常識は数年で塗り替えられる。きれいごとのような言葉が、現実になる過程の景色を観られたことは財産です」。UNERI代表取締役・河合将樹は、そう20代を総括する。「インパクト」という概念の日本導入から10年。経済性と社会性を両立する事業とそこへの投資は、今や世界のビジネスの新基準だ。河合は、日本のインパクト・エコシステムの若きキーマン。国内最大規模のインパクトの祭典「IMPACT SHIFT」の発起人、金融庁主催「インパクトコンソーシアム」の分科会の有識者にも名を連ねる。

原点は、NPO法人ETIC.のMAKERS UNIVERSITY。起業家、研究者、アーティストなど、この私塾に集う学生たちには、信じる道があった。しかし、多くの人がマネタイズ困難な理想の実現に挑み、苦悩。形容する言葉のないあり方、その孤独と葛藤を知った。一方、河合は「この先に自分の理想がある」と、黎明期のインパクト領域に飛び込んだ。名古屋市のスタートアップ支援事業から創業し、日本のインパクト投資のパイオニアSIIFでもダブルワーク。研鑽を積んだ。

社会課題に取り組む経済活動の全てが、インパクトという言葉で説明できるわけではない。まだ名前のない挑戦を肯定し、信念が揺るがない機会創出へ──目下の注力は世界展開と投資機能の拡充。IMPACT SHIFTでは、アジアとの連携強化。UNERIでは、インパクト投資ファンドを組成予定だ。


かわい・まさき◎1995年生まれ。UNERI 代表取締役CEO。一般社団法人IMPACT SHIFT代表理事。2020年、UNERI を起業。2022年には、一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)にてインパクト投資ファンドで投資業務に従事。

ジャケット298100円、タートルセーター99000円、パンツ89100円、スカーフ31900円/以上すべてカナーリ(コロネットTel:03-5216-6521)※ メガネは、本人私物。

世界を変えうる30歳未満にフォーカスする企画「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」、7年目となる今年は30人を選出。これからの未来をつくる彼ら・彼女らが描く「希望」と「新しい未来」へ、ようこそ!
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文=フォーブスジャパン編集部 写真=帆足宗洋(AVGVST) スタイリング=井藤成一 ヘアメイク=MIKAMI YASUHIRO

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年10月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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