日本時間7月27日、パリのセーヌ川でパリ五輪の開会式が行われた。荒天のなか、日本選手団の乗る船上で旗手を務めたのがShigekixだ。観客からの声援にも笑顔で応え、日本の“顔”としての大役をこなした。
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今大会から五輪の正式種目として採用されたブレイキン。音楽に乗せて体のあらゆるところを使って回る、跳ねるなどアクロバティックな動きを取り入れたダンスだ。高速スピンやフットワークなどいくつもの技があり、これを独自にアレンジしてパフォーマンスする。
Shigekixは、姉のAyaneの影響で7歳からブレイキンを始めた。18歳で上京するまでは大阪・なんばにあるストリートダンスの聖地“OCAT地下1階のポンテ広場”で踊っていた彼は、日本特有の高速で高精度なパワームーブやソリッドでリズミカルなフリーズに影響を受け、それらを進化させていった。11歳で世界大会に初挑戦し、その後は数々の世界大会でキッズ部門を制覇。
18年には、ブエノスアイレスユース五輪にて銅メダルを獲得し、20年には世界最高峰のブレイキンバトルイベント「Red Bull BC One World Finals」で優勝。23年にアジア競技大会で金メダルを獲得し、パリ五輪への出場が決まった。
パリ五輪でも金メダル候補として期待がかかっていたが、8月10日にコンコルド広場で行われたブレイキン男子の3位決定戦でアメリカ代表のビクトーバーヌーデス・モンタルボ(VICTOR)と対決し0ー3で敗北。メダルを逃した。
なからい・しげゆき◎2002年、大阪府生まれ。7歳でブレイキンを始める。14歳でTeamG-Shockに加入。18年にブエノスアイレスユース五輪にて銅メダルを獲得。20年からJDSF全日本ブレイキン選手権を3連覇。23年にはアジア競技大会で金メダルを獲得。