大小含め、無数のアートイベントがあるなか、今回、マイナビ主幹のアートスクイグル実行委員会が掲げたコンセプトは「Squiggle(スクイグル)」。「まがりくねった」「不規則な」「曲線」などの意味を持つこの言葉を軸に、“やわらかな試行錯誤”を重ねて作品を生み出す若手アーティストに光を当てる。
写真、建築、グラフィック……作品や作り手の生き方を通して、「アートが私たちと共に歩む存在だと来場者に感じていただくこと」を目指す祭典だという。
アートを楽しむための4つのコンテンツ
作品展示のほかに、ワークショップや音楽イベントなども開催される。広い空間に順路はない。屋内外、迷路を巡るように楽しむことができる。1. 展示
フェスティバルのメインとなる展示には、テーマやコンセプト、制作過程、作品そのものに「スクイグル」が見られるかを選出基準に、16組のアーティストやコレクティブによる作品が展示される。国内外で活躍が期待されるアーティストの多彩な作品が集結。マイナビアートコレクション収蔵作品の展示や特別ステージも登場。空間・プロダクトデザイナーの西尾健史が手がけるアーティストと対話を重ねながら生まれた迷路のような会場で、来場者は自由に回遊しながら作品を楽しむことができる。2. ライブラリー&ラウンジ
ライブラリー&ラウンジエリアには、それぞれタイプの異なる複数の書店が「スクイグル」をテーマに選んだ約100冊の書籍が並ぶ。アートの鑑賞とあわせて、くつろぎながらアートについて学び、考え、誰かと対話できる場となっている。3. ワークショップ
アートをより身近に感じられるワークショップも開催。参加アーティストのインタビュー記事や作品画像が掲載された紙を思い思いに並べて綴じて、自分だけの「アーティストノート」を製作して記念品として持ち帰ることができる。他にも、アートと社会について考えたり、アイロンビーズでピクセルアートを製作したり、参加アーティストによるさまざまなワークショップが行われる。4. 音楽イベント
屋外エリアの大型テントでは、8月10日・11日の週末に音楽イベント「Sound Squiggle(サウンド・スクイグル)」を開催。横浜港を臨む開放的な屋外スペースのテントで、ライブ・DJセットを楽しめる。アーティストが作品を製作する過程で体験する迷いや試行錯誤のプロセスは、私たちの人生にも似ているのではないだろうか。迷い、立ち止まり、時に失敗しながら自分自身を磨き上げていく、一直線に進まない道のり。かつて国内外を繋ぐ経済や文化の交流の場として多様な価値観が交錯していた山下ふ頭で、新しいアート体験に出会うだろう。