2024.07.27 12:00

「世界最強のパスポート」ランキング、シンガポールが首位を維持 日本は2位

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英コンサルティング会社ヘンリー・アンド・パートナーズは23日、「世界最強のパスポート」ランキングを発表した。
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ランキングの上位に入った日本を含む3カ国は、パスポート(旅券)保持者が世界中の200カ国近い国々に自由に入国できることから憧れを抱く人も多いが、世界でも特に国籍を取得するのが困難な国々だと言われている。

この「ヘンリー・パスポート・インデックス」は、パスポート保持者がビザ(査証)なしで入国できる国の数によって世界各国のパスポートを格付けするもの。今回の調査では、シンガポールが世界最強のパスポートに選ばれた。

シンガポールの国民は195カ国にビザなしで入国することができる。これは世界最多で、自由に入国できる国が最も少ないアフガニスタンとの差は169カ国に及ぶ。
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ランキングの2位には日本を含む5カ国が並んだ。海外移住コンサルティングを手がけるインド企業グローバル・イミグレーション・サービスによると、日本は国籍の取得が世界で最も難しい国の1つだという。

日本国籍を取得するには、パスポートを取得する資格を得るまでに5年間日本に居住する必要があり、日本語試験に合格し、日本で生計を立てられることを証明しなければならない。さらに、以前の国籍を放棄することを余儀なくされる。要件を満たしてから法務省の手続きを経るまでに数カ月から数年かかることもある。

今回のランキングでは3位に7カ国が乱立しているが、そのうちの2カ国、オーストリアとフィンランドも国籍取得が難しい国だと言われている。

オーストリアに帰化するには、同国に10年間継続して居住するかオーストリア人との婚姻を5年間継続する必要があり、ドイツ語試験への合格と、以前の国籍の放棄が求められる。そのほか、オーストリアでは投資による市民権取得の選択肢もあり、同国に多額の投資を行った人が対象になる。

フィンランドの国籍取得手続きでは、フィンランド語またはスウェーデン語の能力のほか、連続5年間の居住歴があること、納税記録がきれいであること、経済的に安定していることなどの証明が求められ、完了するまでに数年かかる。

世界最強のパスポートランキング

1位 シンガポール
2位 日本、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン
3位 韓国、フィンランド、スウェーデン、オランダ、オーストリア、アイルランド
4位 英国、デンマーク、ベルギー、ノルウェー、ニュージーランド、スイス
5位 ポルトガル、オーストラリア

かつて世界最強のパスポートだった米国は、8位に転落。これは上位10カ国の中で最大の落ち込みとなった。米国民は186カ国にビザなしで渡航できる一方、米国がビザなし入国を許可しているのは、わずか45カ国に過ぎない。

ランキングで最下位だったのはアフガニスタンで、シリア、イラク、イエメン、パキスタンがこれに続いた。ヘンリー・アンド・パートナーズのクリスチャン・H・カエリン会長は、ビザなしで入国できる国の数がシンガポール人にとっては195カ国であるのに対し、最下位のアフガニスタン人にとってはわずか26カ国だと指摘。国際的な移動の自由を巡る各国の格差は過去最大になったと述べた。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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