北米

2024.07.26 12:00

イーロン・マスクの「トランプ支持」は致命的ミスになりかねない

共和党支持者はEVに興味なし

一方、すでに今年に入ってから、テスラとマスクの民主党支持者へのアピールは、顕著に衰えていると、消費者調査会社のシビックサイエンスは報告している。

「テスラが民主党支持者にどのように見られているかを月ごとに見ると、好感度が低下している」と、シビックサイエンスのレイチェル・クレイトンは、1万6000人以上の回答者の調査結果を引用して述べた。「1月には好ましいが36%、中立が31%、好感度が低いが33%だったが、今では好ましいが17%に低下し、中立は45%、好感度が低いが38%に上昇した」

民主党支持者がマスクに対して持つ好感度はもともと低かったが、彼を好ましいと考える人の割合も、1月の29%から現在は25%に低下したという。

それとは逆に、共和党支持者の間でのマスクの好感度は大幅に上昇している。今年のほとんどの期間、マスクを好ましいと考える人の割合は50%で安定していたが、6月に少し下がり、7月に58%に急上昇した。マスクは7月13日に公式にトランプを支持したが、これはトランプの銃撃事件の後のことだった。

しかし、残念ながら、彼らはテスラの主力製品にあまり関心がない。エドマンズのデータによると、共和党支持者のうち、EVに対して好意的な意見を持っているのはわずか19%だ。

23日の決算発表でマスクはテスラのロボタクシーの野心やヒューマノイドロボットの販売についての興奮を喚起しようと試みたが、これらの製品がいつテスラの収益に意味のある貢献をするかは定かではない。

投資家のガーバーは、ブランドを見限るつもりだ。今週、彼は2021年製のテスラ・モデルSを7万ドル(約1064万円)で売りに出した。「とても低い走行距離で完璧な状態。新車価格は10万6000ドル(約1612万円)。興味があればDMを。素晴らしい車だが、さよならを言うことに決めた」と彼はスレッズに投稿した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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