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2024.07.25 12:30

英当局がTikTokに3.7億円の罰金、「不正確なデータ」報告で

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英国の通信・放送分野の規制機関のOfcomは7月24日、TikTokが提供したペアレンタルコントロールに関するデータが不正確だったとして、187万5000ポンド(約3億7000万円)の罰金を科すと発表した。

Ofcomは2023年、子どものオンラインの安全に関する報告書の作成のために、TikTokやTwitch、Snapらに対し、ペアレンタルコントロールの利用状況に関するデータの提出を要請した。TikTokは、昨年9月にこの要請に応答したが、その後12月になって「提供したデータが不正確なものだった」とOfcomに伝えたという。

この問題の報告の遅れにより、昨年末に発表した、子どもの安全と透明性に関するレポートの公開が妨げられたとOfcomは述べている。このレポートは、保護者が自分や子どもが使用するプラットフォームを選ぶのを助けるものだとされている。

英国の通信法は、企業に対しOfcomからの情報提供の要請に「正確かつ完全で迅速」に応じることを義務づけている。「データを求められた企業は、正確でタイムリーにそれを提出する必要がある。当局は、これを怠った企業に、ためらうことなく執行措置を取る」とOfcomの執行ディレクターのスザンヌ・ケーターは述べている。

Ofcomの調査で、TikTokのデータガバナンスに複数の欠陥があることが明らかになったという。さらにデータの誤りを報告するのが遅すぎ、問題解決も遅かったと同機関は述べている。

「この遅延によって我々は、最終段階でTikTokのペアレンタルコントロールの有効性に関する情報をレポートから削除せざるを得なくなり、透明性を促進するための我々の取り組みが大きく妨げられた」とOfcomは述べている。

TikTokはその後、正確なデータを提供することを約束したが、進捗が遅く、最終的にデータが提出されたのは、元の期限から7カ月以上も遅れた3月28日のことだった。同社の広報担当者は、正しいデータを提供できなかったことや、間違いをすみやかに報告しなかったことを謝罪するコメントを発表した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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