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2024.07.26 13:00

ベロダイン元CEOが設立の「宅配ロボット」企業、Vayu Roboticsの野望

VAYU ROBOTICS

カリフォルニア州パロアルトを拠点とするVayu Robotics(ヴァユ・ロボティクス)は米国時間7月23日、同社が「世界初のオンロード・デリバリー・ロボット」と呼ぶ自走式の宅配ロボットをサンフランシスコで発表した。このロボットは、まだ名前を明かせないEコマース分野の大手から2500台の受注を獲得済みという。


Vayu One(ヴァユ・ワン)と呼ばれるこのロボットは、高さが約1メートル、全長が約1.8メートルの小ぶりなアマゾンの配達トラックのような外観で、この分野の競合のStarship Technologies(スターシップ・テクノロジーズ)が開発する小型のデリバリーロボットよりも、かなり大きな積載容量を実現している。

ヴァユ・ワンは最大45キログラムの荷物を載せて、最高時速32キロメートルで走行できる。このロボットは、ボイスによる操作が可能で、カメラと独自の人工知能(AI)ソフトウェアを用いて自律的に走行する。

ヴァユ・ロボティクスは、このロボットが物流分野のニーズに沿ったものだと述べている。アマゾンやウォルマート、グーグルなどの企業は、ドローンを用いて小型の荷物を届けようとしているが、より重い荷物のデリバリーには、それに適したロボットが求められる。

ヴァユ・ワンは、自転車道として使用される道路の側道や歩道を走行して、顧客の家に荷物を配送する。ただし、顧客は自宅から出て荷物を受け取る必要があり、集合住宅への宅配には課題を抱えている。ヴァユ・ロボティクスは、LiDARメーカーのベロダインの元CEO、アナンド・ゴパランが設立した企業で、「AIのゴッドファーザー」と呼ばれるトロント大学のジェフリー・ヒントン教授がアドバイザーを務めている。

スターシップ・テクノロジーズのデリバリーロボットが、主に歩道を走行するのに対し、ヴァユ・ロボティクスのロボットは、道路上での運行を前提としている。また、同社のロボットは、スターシップ・テクノロジーズのロボットが運べない中型の荷物の運搬にも適している。

「当社の物流ソリューションは、過去10年間のデリバリーロボットの問題点を解決し、コストを抑えたデリバリーを大規模に展開可能にする」と、ヴァユ・ロボティクスCEOのゴパランは述べている。

ゴパランはまた、同社のソフトウェア技術が4足歩行や2足歩行のロボットにも適用可能で、将来的にさらなる市場の拡大を実現すると述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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