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2024.07.23 17:00

グーグル、ChromeのサードパーティーCookie廃止を「取りやめ」

Silas Stein/picture alliance via Getty Images

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ショッキングなニュースだ。グーグルは長く望まれていたChromeの悪名高きサードパーティーCookieの廃止を突如取りやめた。同社は、マーケティング業界における自社の利益と、規制当局の指示との折り合いをつけるのに苦悩してきたが、これは誰も予想していなかった展開だ。Chromeは常にユーザーを監視しているとアップルが警告した数日後というこれ以上なくタイミングの悪い発表だった。
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「ユーザーの選択の幅を広げる新たなアプローチを提案します」と爆弾発言の前の7月22日にグーグルは予告した。「サードパーティーのCookieを軽視するのではなく、ユーザーがウェブブラウジングをする中で情報に基づく選択を可能にする新たな体験をChromeに導入します」

しかし、それが何を意味するかを聞かれる前にいっておくと、まだわからない。おそらくその選択肢は、Cookieの追跡、グーグルの半匿名のTopics APIおよび同社の準プライベートなブラウジングのことだろう。選択肢はウェブ全体に適用され、いつでも変更できる。しかし、そこには落とし穴もある。それすらもまだ合意に至っていないのだ。「この新たな道筋を当局と検討しているところです」とグーグルは述べ、英国の競争・市場庁(CMA)は「グーグルの新しいアプローチを慎重に検討する必要がある」と述べている。

設定を変更することなく、ブラウザがデフォルトでよりプライベートになり、ずっと安心して使えるようになるはずだったChromeユーザー30億人にとって悪い知らせだ。これはSafariの広告のふりをしてChromeを攻撃するアップルによる広告の焦点だった。
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皮肉なことに、このグーグルによる衝撃のニュースが発表される数時間前、電子フロンティア財団は「プライバシーサンドボックスは、Chromeが延び延びになっているサードパーティーCookieの廃止を完了した後でさえも、広告主がユーザーのオンラインでの行動に基づいてターゲット広告を行なうことができるグーグルのやり方だ」と警告していた。

グーグルのプライバシーサンドボックスとは、Cookieの追跡に置き換えることを目的にして作られたものだが、導入以来いくつもの欠陥が露見していた。最新の試みは、ユーザーを好みの近い人同士のグループに分けるというものだったが、アップルはあの攻撃的広告に合わせて公開したWebKitのアップデートの中で、そのような方法で約束どおりデジタルフィンガープリントを阻止することはできないという立場を明確にしていた。

「よりプライベートなウェブに向かう次の旅のフェーズでの継続したコラボレーションを楽しみにしています」とグーグルの発表は結ばれている。しかし、よりプライベートなウェブブラウジングという高い目標を掲げたプランBが事実上失敗したことを認めていながらCookieによる追跡を続けているグーグルは、不誠実といわれても仕方ないだろう。グーグルによるCookie廃止の約束は、今年初めに4周年を迎えたことを忘れないでほしい。

「ユーザーのプライバシーより利益を優先するという彼らの継続的なコミットメントを強調している。SafariとFirefoxは2020年以降、サードパーティーのCookieをデフォルトでブロックしており、当時グーグルも同じことを行なうと約束していた。サードパーティーのCookieは、最も蔓延している追跡技術の1つであり、広告主やデータ販売業者が、ユーザーのオンライン行動に関する情報を収集、販売することを可能にしている」と電子フロンティア財団はグーグルの判断に対して警告している。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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