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2015.07.30 18:17

フェイスブック決算 「広告売上の76%がモバイル」と発表

pictoores / Bigstock<br />

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フェイスブックは7月29日、第二四半期決算を発表した。売上高は前年同期比39%増の40億4000万ドル(約5016億円)。予想を上回る売上となったが、コストのほうも82%増の27億7000万ドルに膨らみ、純利益は前年同期と比べ9%減少した。

しかし、今後数年の見通しに関してはアナリストの間から非常に前向きな見方が相次いでいる。下記にフォーブスのキャサリン・チャイコフスキー記者がまとめたレポートを掲載する。

Facebookは第二四半期において、モバイルが広告売上の76%を担い、昨年から62%上昇した。eMarketerの調査によれば、昨年、Facebookは米国におけるモバイル広告シェアの18.5%を獲得。2013年の14.4%から増加した。Googleもモバイル広告分野で強力なプレーヤで有り続けており、昨年、米モバイル広告売上全体の36.9%を担っている。

Facebookの最高執行責任者(COO)であるシェリル・サンドバーグは決算発表の場で「我々は市場で最高のモバイル広告製品を持っており、ビデオがそれをさらに良い物にしている」と述べた。サンドバーグはさらに「約4000万の中小企業がFacebook上に存在するが、その中でまだ200万企業しか広告を打っていない」と指摘した。

Facebookのユーザベースの成長もまた健全だ。月間アクティブユーザ(MAU)の総計は昨年から13%上昇。15億人に逹した。モバイルのMAUは23%上昇し13億人に逹した。日次アクティブユーザは6月平均で9億6800万人であり、昨年から17%の上昇であった。Messengerは約7億人の月間ユーザがおり、Instagramは3億人の月間ユーザ、WhatsAppは約8億人の月間ユーザである。

Facebookがユーザから収集する大量のデータは同社の広告ビジネスの鍵であり続けている。Facebookが6月にローンチした、軽量版のAndroidアプリ「Facebook Lite」は特に新興国において威力を発揮するだろう。マーク・ザッカーバーグは収支報告にて「15億件の検索が毎日Facebook上で行われている」と述べた。

Instagramの展望

InstagramはFacebookにとって新たな成長を担う存在だ。RBC Captial Marketsのアナリスト、マーク・マヘイニーは「Instagramは2016年に約20億ドル(約2480億円)の売上達成を見込める」と述べた。

また、サンドバーグは「Instagramのユーザーは広告のクリックに関し、Facebookアプリとほぼ同様な行動をとっている。ただし、Instagramが、Facebook全体の成長に重大なインパクトを与えるようになるにはまだ時間が必要だ」と述べた。Instagramは6月に検索機能を刷新。リアルタイムで会話やトレンドを追跡する機能で、Twitterを追撃する姿勢を見せた。

「Insagramのコミュニティの成長はこのアプリがいかに、リアルタイムのスナップショットを得るために最高の場所になっているかを示している」とザッカーバーグは述べた。

ビデオ広告の成長

動画広告はFacebookにとってますます重要な収益源となっている。FacebookはInstagram上のビデオ広告スペースを拡大してきた。eMarketerは米国のデジタル動画広告の売上は今年、34%上昇し77億7000万ドル(約9646億円)に逹すると見込んでいる。FacebookとGoogleの両社はテレビ広告を超えるシェアを獲得したいと考えている。

Facebookでは一日に約40億回、動画が再生されている。昨年9月の時点では10億回だったのと比較すると飛躍的な成長と言える。

長期的な展望とオキュラスの発売開始

Facebookの収益に関して、アナリストらは非常に楽観的だ。MessengerやWhatsAppと、仮想現実のスタートアップ、Oculusは数年の内に数十億ドルのビジネスに発展すると見ている。

Facebookは第二四半期の間にいくつかの新機能をMessengerに追加した。ビデオ電話やP2Pペイメント、位置情報共有機能がそれだ。3月のF8カンファレンスではこのプラットフォームを開発者と他企業に開放した。それ以来、FacebookはMessenger上にeコマース向けツールの構築を続けている。FacebookはまたMessengerへのログインにFacebookアカウントが必要な制限を解除し、電話番号のみでログイン可能にした。

前出のアナリストのマヘイニーは2017年までにFacebookのメッセージングアプリが22億ドル(約2730億円)から47億ドル(5834億円)の間の売上をあげると予測している。今回の決算発表でザッカーバーグは「今後はユーザがMessengerやWhatsAppをビジネスに活用できる道を探っている」と述べた。

ザッカーバーグはOculusを次世代のコンピューティングのプラットフォームにしたいと望んでいる。FacebookはOculus端末が来年の第一四半期には購入可能になる見込みであることを発表した。アナリストのマヘイニーはOculusが2017年に5億ドル(約620億円)の売上をあげると予測している。

「没入的3Dコンテンツは疑いなくビデオの次に来るものになる。Oculusはローンチされ次第、世界で最高の仮想現実経験となるだろう」とザッカーバーグは収支報告書で述べている。

文=キャサリン・チャイコフスキ(Forbes) / 編集=上田裕資

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