以前にも書きましたが、今後スタートアップが活躍できる可能性があるのは、「AIネイティブ」なプロダクトにより従来のビジネスモデルを根底から覆すことができる分野でしょう。例えば、会計士や弁護士向けに業務支援ソフトウェアを提供するのではなく、会計士や弁護士の仕事そのものを代行するAIを、人がやるよりも大幅に安い価格で提供するのです。ここまでくると、もはやそれはSaaSではなく別物です―、実務者そのものとして仕事をする「フルスタック・スタートアップ」と呼ぶべきでしょう。
サブスクリプションサービスに関しては、多くの話題がB2Bに偏りがちです。しかし、NetflixやSpotifyのようにB2Cのサブスクリプションで大きな成功を収めた企業もあることを忘れてはいけません。AIが生み出すこの新しい波は、B2BとB2Cの両方にビジネスチャンスをもたらすと私は予想しています。今後、両方の分野についてもっと詳しい話が聞けることを楽しみにしています。特に今、AIの時代は胎動期にあります。どのようなプレイヤーが次世代の大手企業になるかはまだ明らかではありません。しかし、その未来を想像し、構築し、そして投資するのに間違いなくエキサイティングな時期であることは確かでしょう。