ソニーの肝煎りゲーム『CONCORD』 PC版オープンβは絶不調の結果に

(c)Sony Interactive Entertainment/Firewalk

ソニーの新作ヒーローシューター『CONCORD(コンコード)』は19~22日、PlayStation 5とPCゲームプラットフォームのSteam(スチーム)向けにオープンβ(ベータ)テストが開催された。PC版のプレイヤー数はテスト開始直後も芳しくなかったが、最終的な結果は私の予想をさらに下回った。ゲームのプレイヤー数は一般的に日曜日がピークであることから、最初は低かった『CONCORD』のプレイヤー数も、週末になればある程度急増することが期待された。だが実際には、プレイヤー数はむしろ減少した。

これには、次の2つの大きな問題がある。

1. あまりにも低すぎたピーク

PC版オープンベータ初日のプレイヤー数ピークは2388人で、新作マルチプレイタイトルとしては非常に低かった。『HELLDIVERS 2』ほどのサプライズヒットが期待されたわけではないものの、それでも非常に悪い数字だ。今回は無料のオープンベータであり、製品版が40ドル(日本向け価格は4480円)で発売されることを考えると、いっそう先が思いやられる。

2. ベータへの関心は初日から低下

これは最も懸念すべき点かもしれない。『CONCORD』の良い点の一つは、ゲームプレイ自体はとても楽しいことだ。しかし、プレイヤー数が初日から減少の一途をたどったことからは、口コミによるプレイヤー数増加がほとんどなかったこと、そしてプレイしていた人もすぐに興味を失い離れていったことがうかがえる。通常なら日曜日にピークを迎えるはずだが、21日の最大プレイヤー数はわずか1117人と、前日からさらに低下した。

この事態を招いた要因は、いくつか考えられる。

・戦闘は良いが、傑出はしていない

たとえヒーローシューターとしての出来は良くとも、ヒーローシューターというジャンルはすでに多数のタイトルが乱立しており、『CONCORD』は競合との差別化が十分にできていない。一定数のファンは獲得するかもしれないが、十分な人気につながるとは、現時点では思えない。

・魅力に欠けるキャラクター

説明が難しいのだが、プレイヤーたちは、本作のデザインやキャラクターの「雰囲気」にあまり好感を持っていないようだ。1970年代のSFをイメージしたデザインは一部の人にとっては楽しいかもしれないが、より広い層には受けなかった。それは、先に公開されたトレーラーに関しても、実際のゲームプレイに関しても同じだ。

・価格

このジャンルのゲームは競争が激しい。競合タイトルは基本プレイが無料なものばかりだ。無料ベータでさえこの数字なのに、製品版は有料となれば、良い方向には向かわないだろう。
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翻訳・編集=遠藤宗生

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