欧州

2024.07.23 09:30

ロシア軍、オートバイ突撃の教習始める 訓練で生存率が上がるかは疑問

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ロシア軍で装甲車両が不足し、「ゴルフカート」こと全地形対応車(ATV)やオートバイなど民生車両での代用が広がるなか、ある旅団はオートバイ教習を訓練計画に採り入れようとしている。

エストニアのアナリストであるWar Translated(@wartranslated)が紹介・英訳しているところによると、ロシアのある軍事ブロガーは最近、ウクライナ東部クラスノホリフカ方面で戦う第5独立自動車化狙撃旅団(第5ドネツク旅団)についての投稿で「オートバイ学校は実在する」と書いている。

もっとも、訓練が施されるようになるからといって、オートバイ兵の驚くほど短い平均余命が大幅に延びることは期待できそうにない。武装も防護もないオートバイは、敵陣への直接攻撃に投入された場合、ライダーがすぐに命を落とすことが多い。

今年の春ごろから、ロシア軍は中国製やベラルーシ製のオフロードバイクを前線部隊に大量に配備し始めた。これらのオートバイや中国製のデザートクロス1000-3全地形対応車は、装甲兵員輸送車(APC)や歩兵戦闘車(IFV)の不足を補う一助になっている。

ロシアがウクライナに対する戦争を拡大して2年5カ月経過するなか、ロシア軍では装甲車両の損失が深刻化している。オランダのOSINT(オープンソース・インテリジェンス)分析サイト「オリックス(Oryx)」の集計によれば、ロシア軍がウクライナで出した装甲車両やその他の装備の損失数は1万6000点あまりにのぼる。多くの軍隊の全装備在庫数を上回る数の装備を2年数カ月で失ったことになる。

オートバイ部隊による突撃戦術は単純である。オートバイの小型の車体と機動性を生かして、ウクライナ側のドローン(無人機)に発見される前に自陣と敵陣の間の地雷だらけの中間地帯をできるだけ素早く突き抜ける、というものだ。

地雷とドローンにさらされるゾーンを突破できれば、兵士はオートバイを乗り捨てて徒歩で戦闘に入る。ロシアの別の軍事ブロガーは「新たな兵種が登場している」と述べ、「バイク狙撃兵(機動狙撃兵)」(モト・ストレロク)と名づけている
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翻訳・編集=江戸伸禎

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