この興行収入は、当初予測されていた約5000万ドル(約78億円)を60%以上も上回り、『デューン 砂の惑星 PART2』と『インサイド・ヘッド2』に次ぐ成績を記録した。
1996年に公開された『ツイスター』の続編として製作された同作品は、映画批評サイトのRotten Tomatoesで批評家スコアが78%、観客スコアが92%という高い評価を獲得している。
初めての週末までに記録された『ツイスターズ』の興行収入は、同期間に6840万ドル(約107億円)を記録した2004年公開の『デイ・アフター・トゥモロー』を上回り、災害を描いた映画としては史上最大を記録した。
この映画は、現在低迷中の米国における夏の興行収入を回復させ、『バッドボーイズ RIDE OR DIE』や『クワイエット・プレイス:DAY 1』などと並び、今年公開された予想外のヒット作の1つとなった。
『ツイスターズ』は、2020年公開の『ミナリ』で知られるリー・アイザック・チョン監督にとって、久々の主要監督作品となった。アーカンソー州に移住した韓国人家族の物語を描いた『ミナリ』は、チョン監督の成長過程を基にした半自伝的作品で、アカデミー賞の6部門にノミネートされていた。
チョン監督は『ツイスターズ』で、前作とは全く異なるテーマに取り組んでいるが、この映画の舞台となるオクラホマ州は、彼のルーツであるアーカンソー州の隣にある州だ。公共ラジオNPRの取材に彼は、自身がかつて暮らしていた場所が、トルネード・アレイと呼ばれる竜巻が頻発する地域だったことから、『ツイスターズ』の原作に引き込まれたと述べていた。彼はオクラホマ州でこの映画を撮影した。
『ツイスターズ』には、映画『ザリガニの鳴くところ』で話題を集めたデイジー・エドガー=ジョーンズや、『トップガン マーヴェリック』でエリートパイロット役を演じたグレン・パウエル、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』のアンソニー・ラモスらが出演し、オクラホマ州で竜巻を追うストームチェイサーの役を演じている。この映画はオリジナルの『ツイスター』と同じ世界を舞台にしているが、全く新しいキャストで描かれている。
米国の映画業界の夏のシーズンは、5月最終月曜日のメモリアルデーから9月第1月曜日のレイバーデーまでの15週間にわたって続くが、9週目の週末までの合計興行収入は21億ドル(約3299億円)に留まっている。
昨年の夏のシーズンの興行収入は、コロナ禍以降で最高の40億ドル(約6285億円)に達していたが、それに並ぶためにはさらに19億ドル(約2986億円)が必要だ。今後公開される『デッドプール&ウルヴァリン』や、『エイリアン:ロムルス』が、さらに数字を押し上げる可能性はあるが、シーズン中で最も期待された作品は、すでに公開されている。
(forbes.com 原文)