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政治

2024.07.22 12:00

バイデンが大統領選から撤退、ハリス副大統領を後継に支持 今後の展望は

2024年7月4日、ホワイトハウスのバルコニーから独立記念日の花火を鑑賞するジョー・バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領(Samuel Corum/Getty Images)

ジョー・バイデン大統領は21日、大統領選から撤退し、自分に代わる民主党の大統領候補としてカマラ・ハリス副大統領(59)を支持すると表明した。これを受け、ハリスも出馬の意向を明らかにした。バイデンの支持はハリスにとって、来月の民主党全国大会での指名獲得へ向けて大きな追い風となる。

バイデンは「選挙戦から身を引き、大統領として残りの任期中は職務を全うすることだけに集中する」と表明。2020年大統領選でハリスを副大統領候補に選んだことは「私が下した最高の決断」であり、民主党の大統領候補としてハリスを「全面的に支持する」と述べ、「民主党よ、今こそ団結してトランプを倒す時だ」と訴えた。

これに対しハリスは、バイデンの「並外れたリーダーシップ」に謝意を示し、支持を得られたことを「光栄に思う」とする声明を発表。「民主党と米国を団結させ、ドナルド・トランプと彼の掲げる極端な『プロジェクト2025』政策を打ち負かすために全力を尽くす」と訴えた

また、バイデンの撤退表明について「この無私で愛国的な行動は、バイデン大統領がその生涯を通じて行ってきたことに通じる。すなわち、他の何よりも米国民と米国を優先するということだ」「投票日まで107日ある。力を合わせて戦おう。そして共に勝利しよう」と呼びかけた。

バイデン陣営は21日夕方、連邦選挙委員会に提出した書類の名称を「Harris for President(ハリスを大統領に)」に変更した。

6月末の討論会で対立候補のドナルド・トランプ前大統領を相手に精彩を欠いたバイデンは、ここ数週間というもの党内で強まる撤退圧力に直面していた。ハリスはかねてバイデン撤退時の後任候補と目され、トランプとの直接対決の世論調査でもバイデンとほぼ同等の支持を獲得している。仮にハリスが大統領候補となり、本選で勝利すれば、女性初、黒人初、南アジア系初の米大統領が誕生することになる。

バイデンの支持表明は、8月に行われる民主党全国大会における候補者指名プロセスにおいて、ハリスに大きく有利に働く。ビル・クリントン元大統領と妻ヒラリー・クリントン元国務長官、進歩派議員連盟のプラミラ・ジャヤパル議長、議会黒人議員連盟の政治活動委員会(PAC)など党の有力な顔ぶれは、ただちにハリス支持に回った。
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翻訳・編集=荻原藤緒

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