アジア

2024.07.22 09:00

フィリピンが世界で最も熱い「高級住宅市場」に、価格上昇率1位

「フィリピンの高級物件の価格を押し上げている要因は数多くあります」とロビンソンズ・ランドの親会社のJG サミットのCEOのランス・ゴコンウェイは述べている。「フィリピン経済は、コロナ禍後の回復力と成長を見せており、インフラ関連の投資も活発です。また、フィリピンは東南アジアの非常に戦略的な位置にあり、地域の大規模なハブに近いというメリットもあります」

ドル高が好調を後押し

ビリオネアのアンドリュー・タンが経営するメガワールドも、高級住宅開発に重点を置いており、同社のプロジェクトの約80%がアッパーミドルから高級セグメントを対象としている。同社は、ボニファシオ・グローバルシティの「アップタウン・モダン・タワー2」を含む10の新たな住宅プロジェクトの販売を今年開始する予定だ。54階建ての「モダン・タワー1」の最も広いユニットは約200平方メートルで、価格は約8400万ペソ(約2.2億円)だった。

メガワールドの親会社のアライアンス・グローバル・グループのケビン・タンCEOは、メガワールドの業績が借入コストの上昇やペソ安にもかかわらず、年間1450億ペソ(約3900億円)の販売額の達成に向けて順調に推移していると述べている。同社の住宅販売の29%は海外からの購入者によるもので、「ドル高が需要を押し上げる要因になっている」とタンCEOは述べている。

「ドル高とペソ安は住宅需要に良い影響を与え、外貨による購買力を増やしたフィリピンの富裕層にとっても、当社の物件がより魅力的になりました」とタンCEOは指摘した。「ただし、これは当社の成長の一面に過ぎません。当社は、海外での販売網の拡大と、未開拓の海外顧客にアプローチするための革新的なツールの導入によって売上を伸ばしています」

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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