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2024.07.19 16:45

JR西日本がアニメみたいな重作業ロボを導入

プレスリリースより

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鉄道の架線などの保全は、危険をともなう高所での重作業だ。熟練の作業員の高齢化や人材不足で事故の危険性が高まっている。そこでJR西日本は、さまざまな作業に対応できる「多機能鉄道重機」の導入を決めた。高所作業用ブームの先端に人型ロボットの上半身が装備されている。それはアニメのロボット戦士を思わせる。

多機能鉄道重機は、JR西日本、日本信号と、人機一体が共同開発し概念実証実験を重ねてきた「零式人機 ver.2.0」(トップの写真)をベースに製品化されたもの。鉄道工事用車両に搭載された人型重機を、操縦室から作業員が操縦する。操縦者はVRゴーグルを装着して直感的な操作が可能。最大40キログラムの重量物を持ち上げることができ、高さ12メートルまでの作業が行える。

当面は、架線支持物の塗装と邪魔な樹木の伐採にあたるが、さまざまなツールを開発して、そのほかの作業にも応用するということだ。JR西日本は、このロボットの導入で、高所作業の省人化、労働災害リスクの低減、高所作業の従事者の拡大を目指している。

人機一体は、立命館大学総合科学技術研究機構ロボティクス研究センター客員教授の金岡博士氏が創業した立命館大学発ベンチャー。滋賀県の本社は「秘密基地」と呼ばれ、「人が力学を自由自在に操る、理想の汎用物理作業プラットフォームとして人機を完成させ、人類のフィジカルの究極拡張を実現する」ための技術開発が行われている。

滋賀県と福島県に拠点(基地)を設け、これまで零式人機ver.2.0を使った信号機の取り替え作業や、トンネルの点検、清掃作業などの実験が行われてきた。現在は、竹中土木、東北電力ネットワークと共同で、それらの分野で活躍できる人型重機の開発を進めている。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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