Forbes BrandVoice!! とは BrandVoiceは、企業や団体のコンテンツマーケティングを行うForbes JAPANの企画広告です。

2024.07.25 16:00

「スイングバイIPO」で切り開いた グローバルで勝負できる日本発スタートアップ「躍進への軌跡」

左より栃折卓彦(みずほ証券 常務執行役員)、玉川憲(ソラコム代表取締役社長 CEO)、大櫃直人(みずほフィナンシャルグループ兼みずほ銀行エグゼクティブアドバイザー)

日本初の「スイングバイIPO」を経て、日本発の「IoTグローバルプラットフォーム」への飛躍を続けているソラコム。そのアントレプレナーシップに伴走してきた、みずほフィナンシャルグループ。キーマンたちの思い、その核心に迫る。


2014年11月、創業。17年8月、KDDIグループにジョイン。24年3月、東証グロース市場に新規上場。「世界中のヒトとモノをつなげ共鳴する社会へ」をビジョンに掲げ、独自のIoTプラットフォームを開発・提供しているソラコムの沿革は実に劇的だ。

日本初の「スイングバイIPO」に至った道のりと未来の展望について、ソラコム代表取締役社長 CEOの玉川憲、みずほフィナンシャルグループ兼みずほ銀行エグゼクティブアドバイザーの大櫃直人、みずほ証券常務執行役員の栃折卓彦に聞いた。

IoTの未来を開くソラコム

―ソラコムの事業をご紹介ください。

玉川 憲(写真中央。以下、玉川):ソラコムはインターネットを介してモノのデータを収集し、多種多様な業務の効率的運用や改善に生かすべく、「IoTデバイス」と「IoTコネクティビティ(IoT向け回線)」、そこから集められたデータを保管・分析する「クラウド」の3つを提供しています。人とモノが真につながりあった次世代のIoTを創出することで、人々の暮らしをより豊かに変えていくのがソラコムの使命です。

―創業の経緯を聞かせてください。

玉川:創業時に意識したのは「IoT技術のデモクラシー」という概念です。モノをクラウドにつないで多くのデータを集めていけば、世の中の課題を解決する数多くのサービスが生まれるに違いない。そうした確信に基づき、14年に創業しています。デモクラシーを起こすために必要でありながら、まだ当時の世の中にはなかった通信環境の開発を自分たちで始めたのです。


―みずほフィナンシャルグループとソラコムとの関係はいつ始まったのでしょうか。

大櫃直人(写真右。以下、大櫃):15年の初頭です。当時、みずほ銀行渋谷中央支店の部長を務めていた私は、「テクノロジースタートアップこそが日本の産業構造を変えていく希望である」という確固たる思いのもと、起業から間もない希望の光を探していました。希少な光を見逃さず、その成長に寄り添い、伴走していくことが金融機関としての使命だと考えていたからです。そうしたなかで、あるベンチャーキャピタリストの引き合わせによってソラコムの玉川さんと出会いました。

―最初にソラコムの事業構想をお聞きになった際の感想をお聞かせください。

大櫃
:玉川さんが思い描く「人とモノが真につながり合った次世代」の到来を私も信じることができましたし、CTOを筆頭としたソラコム技術陣の「絶対にやり遂げるんだ」という決意と熱量にも触れて、とても興奮したことを覚えています。

玉川:はじめて大櫃さんとお会いした15年の初頭は、まだ私たちのサービスを世の中に発表する前の段階でしたね。

大櫃:いろいろな企業と組んで、実証実験を行っているフェーズでした。そのため、みずほ銀行のお客さまを何社かご紹介しました。「事業内容に独自の強みをもつ成長企業にリスクマネーを供給する」だけでなく、「強固な顧客基盤を活用して(大企業とスタートアップの)円滑な橋渡し機能を担う」のも、私たちの責務ですから。

―顧客企業へのプレゼンテーションに立ち会われた際の印象をお聞かせください。

大櫃:もう目の前にいる(大企業の)担当者の反応のレベルが違うわけです。「やはり、本物だ。これは、未来が開かれるぞ」という思いを強くしましたね。


「スイングバイIPO」のその先へ

―ソラコムは、17年8月にKDDIグループに参画しています。その狙いを教えてください。

玉川:KDDIのIoTビジネス基盤とソラコムの通信プラットフォームが連携することで、「国内はもとよりグローバル市場で通用するIoTプラットフォームの構築を強力に推進できる」と考えたからです。実際のところ、現在では契約回線数が600万を突破するなど、「かつてない日本発IoTグローバルプラットフォームへの旅路」を大きく、力強く進めることができました。

―17年にKDDIグループ入りした後、ソラコムは20年から「スイングバイIPO」による上場の準備を進めてきましたね。

玉川:スイングバイとは、宇宙探査機が巨大な惑星の引力を活用して、より遠くに飛ぼうとする飛行手法を指す言葉です。KDDIという巨大な企業の支援を受けて成長を遂げ、さらなる希望の彼方に向けて飛んでいくためにIPOを果たす―。私は、この上場手法を「スイングバイIPO」と名付けて、KDDIの全面的な理解と協力のもとで準備を進めてきました。

―その「スイングバイIPO」において、準備の段階から上場後に至るまでさまざまな場面で主幹事証券会社としてソラコムに伴走してきたのが、みずほ証券ですね。

栃折卓彦(左ページ写真左。以下、栃折):ご相談を頂いたときに、人手不足や生産性向上が日本の社会課題となっているなかで、ソラコムはクラウドテクノロジーを用いて多様な産業で活用できる付加価値の高いビジネスを展開している素晴らしい会社だと直感しました。ソラコムは創業当初から高い視座でグローバル経営に取り組まれていたので、いわゆる「上場審査」について懸念はありませんでした。私たちもソラコムも、今回の「スイングバイIPO」のミッションは投資家へのマーケティングでした。

―投資家へのマーケティングにおけるみずほ証券の強みと、今回のプロジェクトで特に心がけたことを教えてください。

栃折:みずほ証券は、海外機関投資家とのネットワークにおいて規模とリレーションの深さの両面に強みがあります。また、自前で海外展開している利点を生かして、東京が起点となって海外拠点の機関投資家向けセールス部隊を主体的に総動員できる機動力が評価されています。今回の案件では、「ソラコムの中長期的な成長ポテンシャルを機関投資家に正しく評価していただく」ことが最も重要でした。中長期的な目線で企業を評価することに長けた優良な機関投資家を選定するとともに、ソラコムのビジネスモデルや経営力をエクイティストーリーのなかでわかりやすく示していきました。上場承認後のロードショーでは、早朝から深夜まで多くの投資家との面談を組み、世界中の投資家にソラコムをアピールすることができました。


―「スイングバイIPO」によってさらにブーストされたソラコムは、これからどのような成長曲線を描いていくのでしょうか。

玉川
:上場を遂げた3月26日付けの日本経済新聞にソラコムは全面広告を掲載しました。そこにも記したのですが、ソラコムによる日本発IoTグローバルプラットフォームへの旅路を日本中が固唾を飲んで見守るような冒険にしたいと考えています。そして、スタートアップや大企業という壁を超えた志の共鳴が世界に通用することを証明していきます。

大櫃:スタートアップと大企業の共創・共栄、そして「スイングバイIPO」という飛躍の手法は、世界で活躍するスタートアップの創出と世界の産業・経済の発展をブーストしていくものだと確信しています。

栃折:これから先も、みずほフィナンシャルグループはソラコムの冒険に伴走し、共に挑んでいきます。ご期待ください。

みずほフィナンシャルグループ
https://www.mizuho-fg.co.jp/index.html


たまがわ・けん◎ソラコム代表取締役社長 CEO。日本IBM基礎研究所を経て、2010年にアマゾンデータサービスジャパンにエバンジェリストとして入社。日本のAWSクラウド事業の立ち上げチームを技術統括としてけん引。14年、ソラコムを起業。

とちおり・たくひこ◎みずほ証券常務執行役員。1988年みずほ銀行入行。国内営業、ニューヨーク、ロンドン、シンガポールの海外勤務等を経て、みずほ証券でフィナンシャルスポンサー、総合商社、不動産、スタートアップ企業を担当。 2024年から事業法人本部長。

おおひつ・なおと◎みずほフィナンシャルグループ兼みずほ銀行エグゼクティブアドバイザー。1988年入行。2013年渋谷中央支店にて部長就任。以来、スタートアップ・成長企業支援に従事。16年イノベーション企業支援部設立。22年常務執行役員就任。24年4月より現職。

Promoted by みずほフィナンシャルグループ / text by Kiyoto Kuniryo / photographs by Shuji Goto / edited by Akio Takashiro