アップルの株価は米国時間7月15日にまたもや過去最高値を記録した。これは、二つの投資会社が同社株の目標株価を大幅に引き上げたことによるものである。生成AIを搭載したiPhoneの発売が間近に迫る中、アップル株への期待が一層高まっている。
アップル株は月曜日の取引で最大2.9%上昇し、新たな日中最高値237.23ドルを記録した。午後半ばには234ドル超で推移し、先週の終値232.98ドルを上回る勢いを見せた。これにより、アップルの時価総額は世界最高の3兆5900億ドル(約567兆9000億円)に達し、2位のマイクロソフト(約531兆5200億円)を2000億ドル(約31兆6400億円)以上引き離した。
この上昇には、アップルのインド売上高が前年比33%増加したとブルームバーグが報じたことが好材料となった。これは、主力市場である中国での売上減速への懸念がある中で、同社のグローバルな成長の可能性を示す強力な指標となっている。また、ループ・キャピタルとモルガン・スタンレーのアナリストが、AI搭載iPhoneの発売を控えてアップルの収益性に関する楽観的な見方を示したことも影響している。
アナンダ・バルア率いるループ・キャピタルのアナリストチームは、アップル株の推奨を「保持」から「買い」に変更し、株価目標を231ドルから300ドルに引き上げた。これはファクトセットが追跡しているアナリストの中で最高値であり、アップルの適正価値を4兆6000億ドル(約727兆3100億円)と予測している。これは現在の株価より28%高い水準だ。
同社は、アップルが「生成AIのベースキャンプ」として差別化を図れる機会があると見ており、過去20年間にiPodとiPhoneの初期リリースで消費者の注目と資金を獲得したときと同様の状況になると予想している。