サイエンス

2024.07.17 16:00

パートナー以外の人に「恋心」を抱くのは危険? 今後を占う2つの質問

2015年のある研究では、主要な恋愛関係の外でクラッシュを経験した女性を対象に、同様の調査が行われた。こちらの研究の参加者は、クラッシュは主たる恋愛関係に影響を与えなかったと回答し、パートナーに対する欲望が増したと回答したケースもあった。参加者の多くは、クラッシュした相手に肉体的に惹かれる気持ちを、自身の恋愛関係に振り向け、パートナーとの絆を深める方法を見いだすことができた。

ある参加者は、「パートナーと私は、お互いの引かれている人について話しあって、からかいあったり、興奮度を比べて論じあったり、『バックアップ・パートナー』に関するジョークを言ったりしてから、自分たちにとってお互いこそが帰るべき場所なのだと確認しあいました」と説明し、そうした気持ちについてオープンに話しあうことで、信頼を構築し、脅威を感じる気持ちを和らげ、関係を強めることができたと強調した。

研究チームによれば、クラッシュを感じることがすぐさま不貞につながるわけではなく、クラッシュが、この上なく幸せな関係と共存することも可能だという。だが、クラッシュが悪影響を及ぼす場合もある。そうだとすればそれは、現在の関係に関してあなたの中に存在する、もっと深い葛藤の一症状かもしれない。

自分の意図と、現在の恋愛関係にどういう影響を持つかについてじっくり評価することは、クラッシュが害のないものなのか、それとも問題を生むものなのかを見極めるのに役立つ。さらに、大切な関係を危うくせずにクラッシュを切り抜けるためには、正直なコミュニケーションと自省が欠かせない。

突き詰めれば、クラッシュは、ごく自然な人間的な体験の一部であり得る。思慮深く倫理的に対処すれば、パートナーに対する気持ちを再確認する手段になるはずだ。

forbes.com 原文

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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