北米

2024.07.15 09:00

米大統領らを守るシークレットサービス、予算は過去最高の約4745億円

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米ペンシルベニア州の男が、7月13日にドナルド・トランプ前大統領に向けて数発発砲し、大統領警護隊(シークレットサービス)によって殺害された。危機一髪の事件から数時間後、大統領や大統領候補者、その家族らを守ることを任務とするシークレットサービスに落ち度はなかったのか、複数の議員が調査を要求した。
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米連邦捜査局(FBI)と州警察の担当者は13日の記者会見で、犯人とされる人物が発砲した際にいた建物について質問された。「そのような質問に回答できるのはシークレットサービスだ」とFBIピッツバーグ支局長のケビン・ロジェックは答えた。会見にはシークレットサービスの担当者は出席していなかった。

下院監視・改革委員会のジェームズ・コマー委員長(共和党)は同日、シークレットサービスのキンバリー・チートル長官に7月22日に証言するよう求める書簡を送付。テネシー州選出のティム・バーチェット下院議員(共和党)は、「この件で数人の首が飛ぶはずだ」とX(旧ツイッター)に書き込み、公聴会の迅速な開催を支持した。

議員らが検証する可能性が高いものの1つは、シークレットサービスの予算だ。同予算は昨年の27億8000万ドル(約4400億円)から、今年は30億ドル(約4745億円)に増額された。ほぼ間違いなく過去最高額だ。フォーブスの分析では、推定インフレ率を考慮しても、30億ドルというのは前年より約1億ドル(約158億円)多く、少なくとも2014年以降最高額だ。シークレットサービスの予算がインフレ調整後で最高額となったのは、前回の大統領選が行われた2020年だった。
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シークレットサービスは国土安全保障省に属し、今年度は5月末時点ですでに約18億ドル(約2850億円)使っている(政府の会計年度は10月1日から)。米財務省の内訳によると、「警護活動」に8億ドル(約1265億円)超、さらに現場活動に5億ドル(約790億円)、「任務支援」に3億ドル(約470億円)を投じた。また、訓練と隊員養成に7500万ドル(約120億円)、「防護対策」に5000万ドル(約80億円)、コンピュータフォレンジック(データの収集・分析)に2000万ドル(約30億円)を費やしている。シークレットサービスの広報責任者は14日、トランプ前大統領のセキュリティを最近強化していたとXへの声明で述べた。
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翻訳=溝口慈子

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