その後も、この薄型iPhoneに関しては複数のリーク情報が報じられ、ニュースサイトThe Informationは、このモデルが従来のProモデルのようにチタン製シャーシを使用せず、アルミニウム製シャーシを採用することで「大幅な薄型化」を実現すると伝えている。
スティーブ・ジョブズは、2008年の初代MacBook Airのプレゼンテーションで、封筒からデバイスを取り出してその薄さを誇示したが、アップルの薄さへのこだわりは、今年になって再び注目された。
最新のM4チップを搭載したiPad Proの厚さは、1.3mm削られてわずか5.1mmになっている。今年のiPad Proはまた、タンデムスタックパネルと呼ばれる新たな技術で、より薄く明るい効率的な有機ELディスプレイを実現した。
アップルはもちろん、この流れをiPhoneにも取り入れようとしており、サプライチェーンには新たなディスプレイが9月にデビューする兆候が見られている。同社が2025年の薄型iPhoneの登場に向けて、より多くの技術が大量に供給されるのを待つのは、自然な流れであり、実現可能なスケジュールといえる。
アップルのティム・クックたちは、スリムなiPhoneをファッション業界にアピールしようとしているのかもしれない。この端末は、ブランドの神秘性を高めることにも役立つだろう。最新かつ最高のものを持ちたいと望む人々は、スリムなiPhoneに憧れるはずだ。
ファッションとデザインを主要な要素とする姿勢は、中国のHonorが4月にリリースした「Magic6 RSR Porsche Design」で2年ぶりにポルシェデザインの端末を復活させるなど、他のメーカーにも見られるが、アップルほどの需要と魅力のミックスを持つメーカーは他に存在しない。
アップルが新型iPhoneのスペックを可能な限り押し上げることは間違いないが、そこに「薄型」という新たなデザインが加われば、このモデルは次世代のフラッグシップとなることが期待できる。現在のiPhone Pro Maxの価格は1199ドル(日本では18万9800円)からだが、iPhone Slimの価格はさらに高くなると予想される。
(forbes.com 原文)