米国国立癌研究所の研究員で筆頭著者であるエリカ・ロフトフィールドと共同研究者たちは、米国に住む50〜71歳の中高年齢者50万人以上の食行動と嗜好を、30年近く追跡調査した。
「加工の程度が高い肉や清涼飲料は、死亡リスクが最も高い超加工食品のグループに分類されることがわかりました。疾病予防と健康増進のために、これらの食品をなるべく摂らない食事がすでに推奨されています」と、ロフトフィールドはプレスリリースで述べている。彼女はこの研究結果を6月29日から7月2日までシカゴで開催された米国栄養学会の年次総会で発表した。
「私たちの研究結果は、超加工食品の摂取が健康と長寿に悪影響を及ぼすことを示す、観察と実験の両方による研究を含む数多くの文献を裏づけるものです」と述べるロフトフィールドはこう続けている。「しかしながら、超加工食品の何が潜在的な健康リスクをもたらすのかなど、わかっていないことがまだたくさんあります」
超加工食品とは、食品由来の物質から製造され、保存性を高めるために保存料や添加物などを付与した工業的な過程で作られた加工済み食品のことだ。これには、甘いまたはしょっぱいスナック菓子や大量生産された袋入りのパン、パン菓子、ケーキ、朝食用シリアル、カップ麺、パック入りの乳飲料や果実飲料、清涼飲料、炭酸飲料などが含まれる。冷凍ピザのような加熱調理済み食品や、ソーセージなどの再構成肉食品も超加工製品の定義に入る。