「家電は壊れたら捨てる」が5割 修理の可能性も考えてみよう

プレスリリースより

愛用の家電品が壊れたときはどうするか。メーカーは新製品をどんどん出してくる。家電量販店では「買ったほうがお得です」みたいに勧めてくる。しかし一方でメーカーは、心血を注いで開発した製品を長く愛用してもらいたいとも考え、長く使ってもらうための体制を整えている。

タイガー魔法瓶が20代から60代の男女551人を対象に実施した調査によると、テレビ、冷蔵庫、電気ポットなどの家電品が壊れたとき、修理して使う人が少数派であることがわかった。製品の種類や価格にもよるが、調査で提示した10種類の家電品のうち、修理する人が捨てる人を上回ったのはエアコンだけで、あとは「捨てる」が多数となった。たとえば炊飯器を修理する人は4割に満たない。

家電品に思い入れがないのかと言えば、そうではない。今使っている家電品に「やや愛着がある」、「とても愛着がある」と答えた人は7割近くにのぼる。タイガー魔法瓶の5月の調査では、9割の人が、壊れないかぎり今の家電品をできるだけ長く使いたいと答えている。また、家電品を買い換えた理由の約8割が「壊れたから」だった。さらに、メーカーで修理できることを知らなかった人が4割もいた。

家電品メーカーは、製品を修理するための部品「補修用性能部品」を保管しているが、タイガー魔法瓶は各製品の生産終了後、10年間保有することにしている。保証期間が過ぎれば有償修理となるが、原則として10年間は対応してくれるということだ。

タイガー魔法瓶のウェブマガジンに、『タイガーがアフターサービスに込める想い~お使いのタイガー製品を長く愛してもらうためにできること~』という記事が掲載されている。そこには、息子が生まれたときに買った電気ポットを、息子が成人した今も使い続けているという話を聞き涙が出るくらいうれしかったというお客様相談室の担当者の話が載っていた。メーカーの製品に対する強い思いが感じられる。うまくご飯が炊けないという炊飯器に関する相談には、会話から米の計り方や水の量などを聞き取りアドバイスしたという話もあった。

たしかに、新しい家電品を買うのはワクワクする。しかし、愛着のあるものを修理をして長く使うのもいいものだ。それは持続可能な社会の実現にも貢献する。また、不具合は故障とはかぎらない。メーカーに相談すれば、正しい手入れ方法を教わるなどして調子が戻る可能性もある。長く使うことを、メーカーも望んでいる。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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