宇宙

2024.07.17 17:45

開発期間わずか3カ月、高校生が作った宇宙の3D地図

プレスリリースより

太陽系の惑星や系外天体を観察できる3Dマップ「宇宙の地図」がリリースされた。太陽系の惑星を公転させたり、地球を自転させたりできる。惑星ごとの情報を見たり、AIチャットボットに太陽系に関する質問もできる。小中学校の理科の授業にも役立つようにとこれを作ったのはなんと高校生。しかも着手から公開までわずか3カ月というスピードリリースだ。

氏名は公表されていないが、この高校生は、2023年12月、自身の「関心に基づいたアプリケーションを作成しよう」と思い立ち、NASAのオープンデータなどを活用して開発にとりかかった。惑星の位置情報から座標を算出する数学的処理、スプレッドシートを使ったデータセットの作成、ウェブアプリケーション開発のためのプログラミングなどを独自に学んだ。生成AIを大いに活用したというが、開始からほんの3カ月、2024年2月に最初の「宇宙の地図」をリリースした。

コントロールパネルで惑星を選択すると、その惑星がクローズアップされ、説明文が表示される。公転スライダーを動かすと、2024年1月1日から2034年2月17日までの軌道上の位置に惑星を移動できる。地球の場合は同時に月も公転する。地球だけは自転させることができるので、指定の日に日本にどの角度から太陽が当たるのかをシミュレーションできる。見たい惑星が太陽の陰に隠れても、マウスでマップをぐるりと回して観察できる。

太陽系外の星に切り替えると、太陽を中心とした近隣の星の位置が3Dで示される。範囲は、1パーセクから1万パーセクまで切り替えが可能。太陽系と同様、マウスで自由に角度が変えられる。

今回は、それにAIチャットボット「太陽系解説bot」を搭載してリニューアル。「火星に木を植えられるか?」とか「準惑星のエリスについて教えて」といった質問にも、丁寧に対応してくれる。

制作には、IT研修サービスのスタディーメーターが運営する、高校生と大学生のためのビジネスコミュニティー、First off Projectsが協力している。今後も、インターフェースの改良や、さまざまなオープンデータとリンクさせるなど発展させていくということだ。

「宇宙の地図」はこちらから。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事