グーグルの「高度な保護機能プログラム」は、政治家、活動家、ジャーナリストといったオンライン攻撃の標的となるリスクが高いユーザー向けに、アカウントにアクセスするための最も安全性の高いオプションだ。これまで二要素認証(2FA)の方法として、ハードウェアによるセキュリティキーが必要であり、別途費用がかかっていた。
グーグルは、「高度な保護機能プログラム」(APP)に登録するユーザーはハードウェアキーの代わりに「パスキー」も使用して、個別の二要素認証は必要なく、オールインワンのログイン方法として利用できるようになったと発表したのだ。
パスキーが「高度な保護機能プログラム」で選択可能に
グーグルの高度な保護機能プログラムの責任者、シュボ・チャタジーは、7月10日から高度な保護機能プログラムの登録プロセスでパスキーを選択できるようになったことを明らかにしている。高度な保護機能プログラムはGoogleアカウントの最も強力な保護機能であり、リスクが高いGmailユーザーに対して行なわれることが多いフィッシングやマルウェアなどの攻撃に対する保護を強化するものだ。実際には、この種の攻撃のターゲットになるのは高リスクな人々だけではないため、高度な保護機能プログラムは大多数のユーザーにとって安全性を高めるソリューションとなる。高度な保護機能プログラムに登録するために1つならず2つ以上のTitanセキュリティキーといったハードウェアを購入する必要があるという経済的な負担もあり、多くのユーザーがこの高度なセキュリティ保護ステップの利用に二の足を踏んでいた。