経営・戦略

2024.07.12 11:30

米コストコが7年ぶりに年会費を値上げ、株式市場は好感

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会員制小売りチェーンの米コストコは10日、2017年以来7年ぶりに年会費の値上げを発表した
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米国におけるゴールドスターメンバーシップとビジネスメンバーシップの年会費は、今後2カ月以内に現行の60ドル(約9700円)から65ドル(約1万500円)に、エグゼクティブメンバーシップは同120ドル(約1万9400円)から130ドル(約2万1000円)に、それぞれ引き上げる。

エグゼクティブメンバーシップの特典では買い物金額の2%をリワードとして還元しているが、今回の値上げに伴い、還元額の上限も1000ドル(約16万1700円)から1250ドル(約20万2000円)に引き上げられる。

今回の発表を受け、コストコの株価は10日の取引を884.31ドルで終えた後、時間外取引で2%以上上昇した。
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ブルームバーグによると、コストコ経営陣は以前から、収益の増加につながる年会費の値上げは避けられないと見ていたという。

現在、コストコの会員数は約5200万人で、その半数強がビジネスメンバーシップの会員だ。

年会費はコストコの収益の中で最大の割合を占めている。直近の四半期決算では11億ドル(約1780億円)、2023年には年間で45億ドル(約7270億円)の会費収入が計上されている。コストコはこの収益源に目を光らせており、顔写真のない会員カードに対してはレジで写真付き身分証明書の確認を求めるなど、会員カードの共有行為を取り締まっている。

コストコと競合するサムズクラブ(ウォルマート子会社)も、同じく収益の大半を年会費から得ている。サムズクラブは2022年にベーシックプランとプレミアムプランの両方をそれぞれ5ドルと10ドル値上げした。現在の年会費は、ベーシックプランが50ドル(約8000円)、プレミアムプランが110ドル(約1万7800円)となっている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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