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2024.07.11 10:00

【米国株ウォッチ】今年15%上昇したデルタ航空株、後半の見通しは?

AaronP/Bauer-Griffin/GC Images

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デルタ航空(ティッカーシンボル:DAL)は米国時間7月11日に2024年度第2四半期決算を発表する予定だが、売上高、利益ともに市場予想を若干下回り、厳しい結果になると予想される。

稼働座席数の増加は同社にとってプラスの要因ではあるが、座席マイルあたりの旅客収入には下方圧力がかかる可能性がある。また、コストの増加を反映し、EPS(1株当たりの純利益)は前年同期比13%減の2.32ドルと予想されている。

このように、第2四半期決算は厳しいものになると思われる一方で、株価は現在約46ドルと魅力的な水準にある。では、デルタ航空の業績を牽引しそうなトレンドは何か、また同社の株価はどのように推移しているのだろうか?

株価パフォーマンス

まず、近年のデルタ航空の株価パフォーマンスを見てみよう。DALは2021年1月初旬につけた40ドル台から現在の約46ドル前後の水準まで、約15%の上昇を記録している。2021年のリターンはマイナス3%、2022年はマイナス16%、2023年は22%だった。これに対し、S&P500種株価指数のリターンは2021年に27%、2022年にマイナス19%、2023年に24%であり、DALのリターンは2021年と2023年にS&P500を下回っている。

株価は割安水準

バリュエーションの観点からは、DALには十分な上昇余地があるように見える。私たちはデルタ航空の目標株価を55ドルとしており、現在の株価から約20%高い水準だ。私たちは、2024年度の調整後EPSを6.50ドルとし、それに約8倍のPER(株価収益率)を掛け合わせた。同社が発表したガイダンスでは、年間EPSを6.00ドルから7.00ドルの範囲としている。

直近の決算動向

前四半期である2024年度第1四半期の売上高は、前年同期比6%増の126億ドル(約2兆円)だった。座席マイルあたりの旅客収入は横ばいで、ロードファクター(有償座席利用率)は2ポイント改善し、83%となった。調整後の営業利益率は前年同期の4.6%から5.1%に改善した。これは、燃料費が前年同期比で5%減の26億ドル(約4197億円)となったことに起因する。増収と利益率の拡大により、EPSは前年同期比80%増の0.45ドルとなった。

当四半期の売上高は、前年同期が146億1000万ドル(約2兆3000億円)だったのに対し、154億5000万ドル(約2兆5000億円)になると予想される。前年同期比で6%の成長となり、5%から7%の成長という同社のガイダンスに沿ったものである。デルタ航空は、米国内の法人旅行の増加から引き続き恩恵を受けると思われる。しかし、燃料費以外のコストの増加により、収益が圧迫される可能性が高い。そのため、EPSは前年同期が2.68ドルだったのに対し、2.32ドルになると予想されている。デルタ航空が発表したガイダンスでは、EPSは2.20ドルから2.50ドルの範囲とされている。

結論

全体として、デルタ航空の第2四半期決算は厳しいものになると思われるが、下期の見通しは改善される可能性があり、株価には追い風となる。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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