北米

2024.07.10 12:30

全米で「猛暑警報」、カリフォルニアでは摂氏53度を記録

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危険で持続的な熱波が米国西部を襲う中、米当局はアメリカ全土で約1億6000万人と対象とする「猛暑警報」を発令している。

極端な高温による健康リスクを警告する機関のNIHHISによると、現地時間7月9日時点で米国人口の約48%に相当する1億5960万人が、猛暑に関連する警報の対象となっている。

米国立気象局(NWS)は9日朝に、「高気圧が西部の上空に居座り、広い範囲で記録的な高温が続く見通しだ」と発表した。

カリフォルニア州やネバダ州、アイダホ州、オレゴン州、ワシントン州、アリゾナ州西部のほぼ全域が高温警報や注意報の対象となっており、NWSは、地域によっては日中の最高気温が平年よりも約5度から17度(いずれも摂氏)も高くなると警告している。

過酷な暑さで知られるカリフォルニア州中部のデスバレーは6日の最高気温が過去最高の摂氏約53.3度を記録したが、9日の最高気温もこれにほぼ並ぶと予想されている。また、記録の更新が続くラスベガスでも9日の最高気温が摂氏47.2度に達する可能性がある。

8日に最高気温の記録を更新したポートランドとシアトルも、9日に高温警報と注意報の対象となり、さらなる気温の上昇に備えている。

ポートランドでは、5日以降に少なくとも4人の猛暑関連の死者が報告された。これらの犠牲者は、いずれも男性で、年齢は33歳、64歳、74歳、84歳だった。また、週末にはデスバレー国立公園で1人の死亡が確認された。

この猛暑は、冷房設備を持たないに人々にさらなる打撃を与えることが懸念されている。NWSのポートランド支局は、一部の地域では夜間の気温でも摂氏26.6度以下に下がらないと指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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