シンプルだが重要な事ばかり、資産形成に不可欠な「9つのこと」

富を築くには、戦略的な計画を立て、それを規律をもって実行し、長期的な目標に向けて努力することが必要だ。まだ資産形成を始めたばかりであれ、家計の最適化を目指しているのであれ、重要なお金の動きを理解し実行することは、あなたの将来に大きな影響をおよぼす。

本稿では、富を築き、維持するために必要不可欠なステップを紹介しよう。

1）予算を立て、それを守る

予算の策定はファイナンシャル・プランニングの要である。お金の使い道を把握し、無駄な出費を洗い出し、財務的な目標に向けて資金を配分するのに役立つ。まずは、収入と支出を記録し、調整することから始めよう。第一の目標は、収入よりも支出を少なくすることだ。予算は、自分を制限するものではなく、十分な情報に基づいた意思決定をするために必要なものだと理解しよう。

2）緊急時に備えた資金を作る

人生は予測不可能であり、だからこそ、緊急時に備えた資金があれば安心を得られる。緊急時の蓄えは、病気、事故、失業など、予期せぬ出来事からあなたを守ってくれる。目標は、少なくとも生活費の3～6カ月分を貯蓄し、比較的金利の高い貯蓄用口座に入れておくことだ。そうすることで、不測の出費が生じたときに、投資に回した資金に手をつけたり借金をしたりせずに済み、安心感も得ることができる。

3）高金利の借金を返済する

クレジットカードを利用した借り入れのような高金利の借金は、資産形成を大きく妨げるおそれがある。こうした借金に伴う利息はあっという間に膨らみ、あなたの資産を蝕んでいく。資産形成に取り掛かる前に、まずは高金利の借金を優先的に返済することから始めよう。金利の高い借金から順に返済していくか、残高の少ないものから返済して勢いをつけるか、自分に合った方法を検討しよう。

4）早めに、そして定期的に投資する

時間をかけて富を築く最も効果的な方法のひとつは「お金に働いてもらう」ことだ。そのための素晴らしい方法が、複利の力を利用することである。つまり、投資を始めるのが早ければ早いほど、後の資産形成に繋がるということだ。株式、債券、不動産、あるいはそれ以外の投資手段であれ、重要なのは定期的に投資を行い、投資額の一貫性を保つことだ。そのために、金融機関が提供する投資口座への自動拠出サービスなどを検討してみよう。

5）投資先を分散する

分散投資は、投資ポートフォリオのリスクを管理する上で極めて重要である。分散投資とは、投資対象をさまざまな資産に分散させ、単一の資産によるパフォーマンスがポートフォリオ全体に与える影響の軽減をめざすことだ。十分に分散されたポートフォリオは、リスクとリターンのバランスをとり、長期にわたってより安定した成長を達成するのに役立つ。