「CO2を食べる自販機」は、商品の冷却用に取り込んだ空気からCO2(二酸化炭素)だけを吸収材に取り込む機能を持つ自動販売機。これ1台のCO2の吸収能力は、林齢56〜60年の杉約20本の年間吸収量に相当するとのこと。
回収したCO2は、おもにコンクリートの原料に配合したり、海の藻場造成などへの活用を計画しているが、今回進められる実験では、沖縄県宮古島市の伊良部島でサンゴの移植用の基盤となるコンクリートの原料にCO2吸収材を配合する。製造段階の排出量以上のCO2を閉じ込めることで、実質的なCO2排出量がマイナスとなる「カーボンネガティブコンクリート」だ。吸収材には炭酸カルシウムが含まれているため、サンゴの発育が促進される可能性もある。
実験では、基盤1リットルあたり400グラムのCO2吸収材を配合し、30個の基盤を作った。これを使って1年以上をかけてサンゴの育成を評価する。
「CO2を食べる自販機」は5月末の段階で100台が設置されている。回収したCO2は、取り組みに賛同する自治体や企業と協力しながら、さまざまな工業原料として活用するということだ。
プレスリリース