北米

2024.07.09 08:00

バイデン大統領にパーキンソン病疑惑、政府は否定 専門医が幾度も公邸訪問

photosince / Shutterstock.com

米メディア各社は8日、パーキンソン病の専門医が大統領が住むホワイトハウスを過去2年間で10回にわたり訪れていたと報じた。ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官は報道を受け、ジョー・バイデン大統領がパーキンソン病の治療を受けている事実はないと言明した。現在81歳のバイデンをめぐっては、心身の健康に関する懸念を理由に今年の大統領選挙から撤退するよう求める声が高まっている。

ホワイトハウスを訪れていたのは、パーキンソン病を専門とする神経科医のケビン・カナード。本人のプロフィルによれば、2012~22年にはホワイトハウス医療チームの「神経学コンサルタント」を務めていた。公式訪問者記録によると、バイデンが大統領に就任した後の2022年11月~24年3月28日にホワイトハウスを10回訪れていたほか、バイデンが副大統領を務めていた時期も2012年に10回、2013年に4回、2014年に1回、2015年に4回、2016年に8回ホワイトハウスを訪れていた。記録には訪問理由は記載されていない。

ジャンピエール報道官は定例記者会見で、大統領はパーキンソン病の治療を受けているのかとの質問に対し、大統領が最近受けた健康診断ではパーキンソン病、脳卒中、多発性硬化症などの神経疾患は見つからなかったと説明。大統領はパーキンソン病の治療を「受けていない」と明言した。

ジャンピエール報道官は、バイデンが大統領在任中、毎年の健康診断と「関連」して神経科医と3度面会したと述べたが、医師の名前は明かさなかった。

先月末に開かれた大統領選討論会でのバイデンの苦戦ぶりを受け、識者らの間では、バイデンがパーキンソン病を患っているのではとの見方が出ていた。パーキンソン病では、神経細胞の弱体化や損傷による運動障害が生じ、体の震えや平衡感覚の欠如、こわばり、動作の困難といった症状が出る。ほとんどは60歳以降に発症するが、40代や50代、80代で発症することもある。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事