3)空の巣
子どもが家を出ると、両親の結婚生活では新たな章が始まる。場合によっては、一緒に過ごす時間が増え、そのおかげで結婚の満足度が高くなることもある。その一方で、家のなかに子どもがいないと、離婚という考えをはるかに実行に移しやすくなる。社会学者のイフェン・リンらは2018年12月の論文のなかで、「空の巣(Empty Nest)」離婚について次のように述べている。
「同じ家に住む子どもがいなくなると、離婚を阻む潜在的な障壁が取り除かれる。一部のカップルにとって、子どもは、関係をつなぐ接着剤になっている。子どもがいなくなった『空の巣』は、結婚生活のひずみや、同居する子どもという緩衝材がなくなったせいで出現する距離感をむき出しにすることがある。ある研究では、空の巣が、中年における離婚リスク上昇と関連していることが明らかになっている」
もちろん、結婚の個別状況はすべて異なり、それぞれが独自の道をたどる。すべての結婚にあてはまる鉄則がもしあるとするなら、それは、カップルが共に生きる一日一日の過ごし方が、今後も同様の在り方が続く可能性を高めることだろう。
(forbes.com 原文)