この取引のもとで、MPTCのインドネシアの子会社のマルガウタマ・ヌサンタラと同社のサービス部門は、6億7300万ドル(約1085億円)を支払いジャサマルガの24.5%の株式を取得する。一方、GICのワーリング・インベストメントは2億8700万ドルを支払いジャサマルガの10.5%の株式を取得する。香港市場に上場するサリムの持ち株会社のファースト・パシフィックが6月28日の当局への提出書類で発表した。
マニラを拠点とするMPTCのプレジデントでCEOのロヘリオ・L・シングソンは声明で、「この取引は、東南アジアでの事業拡大とインフラポートフォリオの強化を目指す当社の目標をより強固にするものだ。インドネシアでの事業の拡大は、地域での高速道路運営のプレゼンスを向上させるという当社のコミットメントに一致する」と述べている。
ジャサマルガは、インドネシアの西ジャワ州から東ジャワ州にかけての676キロメートルを結ぶ13の高速道路ネットワークを運営している。これらの道路はインドネシアで最も交通が多い道路の1つであり、毎日85万台の車両が通行している。
また、同社が運営するトランスジャワ高速道路は、別の道路運営会社であるマルガウタマが40%を所有するジャカルタ・チカンペック高架高速道路とも接続している。GICは昨年、2億1000万ドルでマルガウタマの33%の株式を購入した。
サリムはメトロ・パシフィック・トールウェイズを通じて高速道路事業を拡大している。同社は、ジャサマルガの買収後にフィリピンとインドネシアで合計1130キロメートルの道路ネットワークを持つことになる。
保有資産が103億ドル(約1兆6600億円)のサリムとその家族は、フォーブスが昨年12月に発表したインドネシア長者番付で第5位にランクインした。彼は、食品や小売、銀行、通信、エネルギー関連の事業を展開するサリムグループを率いている。
(forbes.com 原文)