米運輸省道路交通安全局(NHTSA)によると、GMは1億4580万ドルの罰金に同意し、米国の燃費基準をクリアしたことで得ていた燃費クレジットを取り消すという。
罰金と燃費クレジットの取り消しに加え、環境保護局(EPA)はGMが約5000万トンの排出枠を放棄することに同意したと発表した。
この合意は、2012年から2018年モデルのGM車(前輪駆動のシボレー・エクイノックスや二輪駆動のキャデラック・エスカレードなどの人気モデルを含む)、約590万台が、過剰な二酸化炭素を排出していたことを発見したEPAの調査に起因する。
GMの広報担当者、ビル・グロッツはフォーブスのメール取材に対し、GMは適用されるすべての法律を遵守しているが、「連邦政府との未解決の問題を迅速に解決するためには、これが最善の策である」と考えており、「自動車の排出ガス削減に引き続き取り組んでいく」と述べた。
EPAによると、今回問題視された車両は、大型のピックアップトラックとSUVが約460万台、中型SUVが約130万台だという。
EPAは、2015年のフォルクスワーゲンによる排ガス不正のように、GMが検査時に意図的に排出量を減らす装置を使用したと主張している訳ではない。BBCの報道によれば、フォルクスワーゲンの一件では、同社は問題になったディーゼルエンジンにソフトウェアを搭載し、テストを受けていることを検知することで、その際の排出量に変更を加えていた。その結果、フォルクスワーゲンは約200億ドル(約3兆2000億円)の罰金を支払うことになった。
バイデン政権は、自動車の排出ガスに関する基準を気候変動対策の重要な要素としており、2027年から2032年に販売される自動車の排出ガス基準を発表したばかりだ。この基準により、排出ガスの量がより一層減らされるほか、よりクリーンな自動車を作るメーカーにとっては追い風となると考えられている。
(forbes.com原文)