「最強候補」は出馬否定
調査会社イプソスの世論調査によれば、ミシェル・オバマ元大統領夫人はトランプを50%対39%と11ポイントの大差でリードしている。このスコアは民主党のほかのどの人物よりも圧倒的に高い。もっとも、ミシェルの事務所は今年3月、今年の大統領選には出馬しないとNBCニュースに明言している。この調査では、バイデンとトランプの対決では40%と40%でタイ、ほかの民主党候補とトランプの対決ではトランプが軒並みリードという結果になっている。
3人に2人がバイデンを不安視
6月27日の討論会後、ハーバード大学と調査会社ハリスが登録有権者2000人あまりを対象に行った世論調査によると、バイデンの精神面の適性を不安視する人の割合は66%にのぼった。本人も断念検討か
バイデンの精神の鋭敏さをめぐる懸念や批判は再選出馬の表明以来つきまとってきたが、今回の討論会でバイデンは言葉に詰まったり考えが途切れたりする場面が目立ち、精神面の適性に対する疑念に拍車がかかった。声もかすれていたが、陣営側は討論会が終わったあとになって大統領は風邪をひいていたと説明した。民主党内からはバイデンに大統領選からの撤退を求める声が出ており、2日にはロイド・ドゲット下院議員(テキサス州選出)が公然と撤退を求めた。バイデンはこうした要求を一切受け入れていない。
一方で、ニューヨーク・タイムズによるとバイデンは側近に、5日に予定されているABCニュースのインタビューや週末のウィスコンシン州とペンシルベニア州での選挙遊説を通じて自身が大統領の任に堪えることを国民に納得させられなければ、立候補の断念に追い込まれるかもしれないのはわかっていると漏らしたという。ホワイトハウスは、報道は「完全な間違い」だと否定している。
仮にバイデンが撤退すれば、指名候補を選出する8月の民主党全国大会は前例のない手続きを踏むことになる。
世論調査サイトのファイブサーティエイトによれば、全米の世論調査ではトランプがバイデンを平均1.6ポイントリードしている。
(forbes.com 原文)