イーライリリーによれば、同社のドナネマブ(商品名キスンラ)は、18カ月間の試験で「非常に意義深い結果」を示し、アルツハイマー病患者の認知機能および日常生活機能の低下を遅らせたことから、月1回の注射薬として規制当局の承認を受けたという。
1700人以上の参加者を対象とした試験では、イーライリリーは患者を初期または進行期の病状に分類した。両グループにおいて、ドナネマブで治療を受けた参加者はプラセボ群と比較して、病状悪化のリスクが39%低下した。
イーライリリーによると、約17%の患者が6カ月の治療後にドナネマブの使用を中止でき、47%が1年以内に、69%が18カ月以内に中止できたという。さらに、薬の使用を中止した後も認知機能の低下が継続的に遅延したと報告されている。
キスンラの1年(12カ月)分の治療費用は3万2000ドル(約517万2000円)、6カ月分は1万2500ドル(約202万円)以上、18カ月分は約4万9000ドル(約792万円)となる見込みだと、イーライリリーは述べている。