「時間はかかるが、少しずつ人々はこのシステムの価値とその強力さ、そして米ドルに代わり得る可能性を理解するようになるだろう。現在、米ドルはすべてを支配しているが、中国の人民元からの挑戦を受けている」と、ドーシーは先日イタリアで開催されたイベントで語った。
「米ドルと人民元は、貨幣の価値をコントロールする2つの存在であり、あなたがそれを選挙で選ぶことはできないが、ビットコインには、はるかに多くのコントロールできる部分と、自由度がある」と彼は主張した。
国際通貨基金(IMF)は先日、中央銀行と政府の外貨準備のうち、米ドルの割合が顕著に減少していると警告したが、ドーシーはビットコインが最終的に米ドルに取って代わる可能性があると予測している。一方、ニューヨーク連邦準備銀行は、世界の準備資産に占めるドルのシェアの減少と中央銀行による金保有量の増加を指摘する報告書を発表した。
暗号資産の普及を後押しするハイテク投資家のチャマス・パリハピティヤらは、YouTube番組『All-In Podcast(オールイン・ポッドキャスト)』で、各国がビットコインを採用することで、ビットコインが「完全に金に取って代わる」可能性があり、市場価値が金の15兆7000億ドル(約2537兆円)に達する可能性があると予測している。
ドーシーは最近、ビットコインの価格が2030年までに100万ドルに急騰すると予想していると述べていた。この急騰は、部分的にはブロックのビットコイン事業に後押しされる。
ドーシーのビットコインに関する強気の予測は、アークインベストメントCEOのキャシー・ウッドが1月に「2030年までにビットコインが150万ドルに達する可能性がある」と述べたことや、昨年、「ビットコインが100万ドルに達する」という賭けで話題になったコインベースの元最高技術責任者(CTO)でアンドリーセン・ホロウィッツの元パートナーであるバラジ・スリニバサンらの予測と重なっている。
ドーシーは今年初め、彼が率いるブロックがビットコインから得た総利益の10%を毎月ビットコインの購入に充てることを明らかにした。
(forbes.com 原文)