ドローンは、ウクライナ空軍のスホーイSu-27戦闘機少なくとも6機が白昼、露天駐機されているのを発見した。そしてロシア軍のイスカンデル弾道ミサイルが撃ち込まれた(編集注:クラスター弾頭型が使用された)。この攻撃で貴重なSu-27のうち2機が撃破され、4機が損傷したもようだ。
This is just stupid
— 🇵🇱WarVehicleTracker🇵🇱 (@WarVehicle) July 1, 2024
🇷🇺Russian Forces, using a Cluster Missile and a Iskander-M SRBM, managed to destroyed 2x UkrAF SU-27/(UB?), and damage 4 other SU-27s, which were all parked in the open at Mirgorod Airbase
I have no words, whoever is in charge of the base, needs to get fired pic.twitter.com/pvZRRqdbyV
ウクライナの軍事ブロガーたちは、前線に危険なほど近い基地にSu-27を露天駐機させることを搭乗員に命じた空軍将校を一斉に非難した。あるブロガーは「100万年戦争をしても羊たちは何も学ばない」と愚か者の比喩を用いて嘆いた。
ウクライナ側の狙われやすい航空基地に対しては、このところロシア軍による攻撃が相次いでいる。前線から70kmほどしか離れていないウクライナ南部ドニプロペトロウシク州クリビーリフ郊外のドルヒンツェベ航空基地は昨年秋以降、ロシア軍のランセット自爆ドローンの攻撃を少なくとも4回受け、ミコヤンMiG-29戦闘機とスホーイSu-25攻撃機を少なくとも計3機失っている。
新たに2機のSu-27をイスカンデルによってミルホロド空軍基地で大破させたことで、ロシア軍がこの10カ月ほどの間に地上で爆破したウクライナ軍機は少なくとも5機になった。これはウクライナ軍が許容できるような損失ではない。
2022年2月時点で、ウクライナ空軍はSu-27、Su-25、MiG-29といった作戦機を125機ほど保有していた。以後2年4カ月あまりにおよぶ激しい戦いで90機ほどを失ったことが、オランダのOSINT(オープンソース・インテリジェンス)分析サイト「オリックス(Oryx)」によって確認されている。
損失を補うために、ウクライナは数十機のミグやスホーイを支援国から入手したり、長期保管庫から引っ張り出して修復したりしてきた。85機を確保しているジェネラル・ダイナミクス/ロッキード・マーティンF-16戦闘機と、12機前後とみられるダッソー・ミラージュ2000戦闘機が届くまで、ウクライナ空軍はこれらのミグやスホーイで補充して、どうにか戦闘を続けているのが現状だ。
問題は言うまでもなく、F-16やミラージュもまた、白昼に露天駐機すればロシア側のドローンやミサイルによる攻撃にさらされやすいことだ。